ワークマンの勢いが止まらない。ユニクロの1月の国内既存店売り上げが前月を下回り、21年8月から6カ月連続で前月割れと苦戦を強いられる中、一方のワークマンは昨年8月こそ前月割れしたものの、以後は5カ月連続で売り上げアップ。コロナ禍の勝ち組企業として健在ぶりは現在も続いていて、さらにその勢いそのまま今度は東京・銀座に進出するという。
「ワークマンは2月22日、旗艦店『♯ワークマン女子』銀座イグジットメルサ店を4月28日にオープンすると発表しました。同社は16年にアウトドアやスポーツのウェアなど3つのプライベートブランドを立ち上げて、さらに18年にはスポーツ用品に特化した『ワークマンプラス』を出店と、高機能衣料の一般化を強化してきました。すると女性顧客が急増、20年には『♯ワークマン女子』を横浜みなとみらいに出店してから都心部のショッピング施設への出店を加速させ、銀座店のその8店舗目になります」(経済ジャーナリスト)
そして今後は都心・郊外の両面の出店を増やして、23年3月期には#ワークマン女子が27店舗になる予定だ。通常店舗を含む女性売り場で140億円の売り上げを目指すという。
また「ワークマン女子」では既存店と違ってWEB注文・店舗受け取りも行うという。これまでは欲しい商品があっても品薄で買えなかったという声があったとのことで、これにより面倒だが確実に商品を購入できるようになる。このシステムの認知と強化のためだろうか、併せてこれまでは一部でしか取り扱いのなかった、テントや寝袋といったキャンプ用品130アイテムの販売もWEB限定で行う。こちらは既に2月22日から販売がスタートしていて、キャンプに必要な基本アイテムが1万5000〜2万円で手に入れられるとあって、ネットではさっそく試用レポートなどが話題になっている。
「ワークマンはアパレルとアウトドア、スポーツの組み合わせが独自で絶妙。アウトドアでは売り上げ上位のゴールドウィンやゼビオが、スポーツではアルペンとやはりゼビオがライバル企業になるでしょう。そしていずれの企業も郊外型からスタートして、一般客を取り込みながら都心部への進出を行っている最中なので、今後は都心部が激しい競争の戦場になるでしょう」(同)
キャンプ用品も加わったことで、まさにワークマンの全方位での殴り込みが始まったといったところか。
(猫間滋)