プリゴジンが「影響力あるユダヤ人」に選出される一方「ハマス過激派に戦闘訓練」の衝撃情報!

 イスラム原理主義組織ハマスによるイスラエルへの攻撃が続く中、パレスチナ地区ガザでは、両陣営による熾烈な戦闘が激化しつつある。

 ハマスがイスラエルに奇襲攻撃を仕掛けたのは、現地時間7日のことだが、10日付の英紙エクスプレスが、ハマスのイスラエルに対する奇襲軍事訓練に、ロシアの民間軍事会社「ワグネル」が関与した可能性がある、との衝撃的な記事を掲載して波紋が広がっている。

 記事によれば、情報元はウクライナ軍特殊作戦部隊が設立した、軍の国民抵抗センター報道官。同氏によると、今年春までウクライナ侵攻の最前線にいたワグネル傭兵部隊が夏以降、アフリカでハマス戦闘員に突撃戦術や特攻無人機の使用法を教えていたというのだ。

「ワグネルは6月の『プリゴジンの乱』により、ウクライナ侵攻前線から外され、ベラルーシ・キャンプへの移動を余儀なくされた。つまり、その間傭兵らの仕事はなくなり数がだぶついてしまったんです。そこで、精鋭の多くは夏の間、ワグネルが第2の活動拠点とするアフリカ諸国へ移動し、そこで現地過激派などに戦闘訓練を行っていたようですが、そのなかにハマスの過激派が含まれていた、と報道官は主張しているのです」(ロシアウォッチャー)

 報道官は、ハマスが交流のある国の中で、爆発物を搭載し投下する機能を持つドローンの実戦使用経験があるのはロシアの軍隊だけだと指摘。

「つまり、ワグネルはアフリカでハマス過激派に対し、爆発物を投下できる小型ドローンの操縦方法を伝授した可能性があり、それが今回のイスラエルへの攻撃に使用されたのだと。実際、アフリカには中東のテロリスト組織を支援する国は少なくなく、日常的に戦闘訓練が行われている地域もある。可能性は十分がある話だと考えられます」(同)

 それが事実なら、またもや戦争勃発の陰に「悪名高きワグネルあり」ということになりそうだが、実は、ハマスが対峙するイスラエルでは今年9月、イスラエル紙エルサレム・ポスト(電子版)が、今年の「最も影響力のあるユダヤ人50人」を発表。その中に8月の飛行機事故で死亡したプリゴジン氏も、なんと特別枠の52位として登場しているのだ。

「プリゴジン氏はもともと父親がユダヤ系で、自身もイスラエル国籍の取得権利を有していたのだとか。紹介文には『レストラン帝国を作った後、民間軍事会社ワグネル創設者として彼の名は知れ渡った』等の記述がありますが、ユダヤ系であるプリゴジン氏率いるワグネルが、ハマスの軍事訓練に当たっていたとすれば、皮肉としか言いようがありませんね」(同)

 かつて、ロシアのラブロフ外相がメディアのインタビューで「ヒトラーにはユダヤ人の血が流れていた」と発言。イスラエルをはじめ、ユダヤ人で形成される国々から袋叩きに遭い、慌てたプーチン大統領がイスラエルのベネット首相に謝罪したことは記憶に新しい。ロシア国内にもユダヤ系住民は多く、そんな中で、ワグネルがイスラエルへの奇襲攻撃に一枚噛んでいたとなれば、また話はややこしくなりそうだが、今は一日も早い収束を祈るばかりだ。

(灯倫太郎)

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