また「パクリ疑惑」勃発!それでも中国アパレル「SHEIN」が売れまくる理由とは

 中国のファッション通販サイト「SHEIN」(シーイン)は、これまでにも数々のブランドやアーティストから模倣されたとして頻繁に訴訟を起こされているが、つい先日も、日本人イラストレーターの作品が無断で使用されているとの指摘があった。

「9月17日、イラストレーターの楠サトミさんが自身のXで、『SHEIN、無断使用が多いので利用しないようにしていたけどまさか自分が被害に遭うとは』とSHEINの商品ページのスクリーンショットを掲載した上で、『無断使用ですので購入しないようお願いいたします』と呼び掛けました。掲載画像を見ると、SHIENで販売されているスウェットには、彼女がXにアップしていた女の子のイラストと思われる絵柄が使用されていたのです」(ネットライター)

 SHEINといえば、これまで「ルイ・ヴィトン」や「無印良品」「ラルフローレン」「ドクターマーチン」など様々なブランドの盗用疑惑でいくつもの裁判を抱えており、さらにはアーティストの作品や、「チキンラーメン」「ちいかわ」などの酷似キャラクターグッズまで販売している。

 SHEINはまた、今年5月にロサンゼルスのデザイン学校に奨学金制度を設立したが、在校生たちから「ファッションの未来のためにもSHEINからお金をもらうべきではない」「受け入れたら我々がSHEINを支持していると勘違いされる」と猛反発を受けたことで話題となったばかりだ。

「しかし、そうした訴訟や批判にも関わらず、売上高はユニクロを上回り、業界トップのZARAも射程圏内に収めるほどの大人気ブランドとなっています。その秘密は圧倒的な価格の安さでしょう。他のファストファッションブランドと比較しても3分の2から2分の1程度の値段で同じようなデザインのものを販売していて、セールになれば数百円で投げ売りされる商品も多数あるのです。今はアパレル業界にも値上げの波が押し寄せていますから、SHEINはその安価によってZ世代を中心とした若者たちから圧倒的な支持を得ています。ただ、この安さの裏にはデザインの盗用や劣悪な労働環境、人権侵害があるとも言われているのです」(ファッションジャーナリスト)

 報道によれば、SHEINはデザインの盗用疑惑について「第三者の知的財産権を侵害することは、私たちの意図に反しており、当社のビジネスモデルでもありません」などと答えているという。実際、疑惑が指摘された商品はすぐさま販売中止にされるのだが、常にこの繰り返しなのである。

(小林洋三)

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