「X」のブロック機能が廃止されて、本当に困ることは何か

 X(旧Twitter)のオーナーであるイーロン・マスク氏が、同SNSのブロック機能を意味がないとして削除する予定であることを明らかにした。これに誹謗中傷などに晒されるリスクが高まると懸念する声が相次いでいるが、実際にブロック機能がないことでどんな困ったことが起こるのだろうか。

「マスク氏は18日、『誰かをブロックしたり、ミュートしたりする意味があるか、理由を教えてください』という投稿にリプライする形で、DM以外のブロック機能は削除される予定であることを明らかにしました。これにTwitterの共同創業者であるジャック・ドーシー氏が『100%ミュートだけでいい』と反応すると、マスク氏は『ジャックは分かってる』と応え、『(ブロック機能は)まったく意味がない』と削除する理由を説明したのです」(ネットライター)

 Xのブロック機能を利用するとブロックされた相手は、した側をフォローできなくなり、アカウントにログインした状態ではブロックした側の投稿やフォロワー、いいね、リストなどを見られず、DMも送れなくなるなどの効果があり、ブロックされていることが通知される。一方で、ミュート機能を利用すると、ミュートされた相手の投稿はした側のタイムラインに表示されなくなるが、ミュートされた相手はした側の投稿を見ることもリプライすることもでき、またミュートされていることは通知されない。

「ブロックすると相手はこちらの投稿を見られなくなりますが、複数アカウントを作れば別のアカウントから投稿は見られてしまいますし、完全にシャットアウトすることはできません。なので、基本的にはブロックもミュートも機能的にはさほど変わりないと言えるでしょう。ただし、ミュートしても相手はこちらの投稿をリプライすることができます。そのリプライはこちらは見ずに済みますが、例えば誹謗中傷するリプライを他のフォロワーが目にする可能性はあります。Xのリンダ・ヤッカリーノCEOは『我々は現在のブロックやミュートよりも良いものを作ろうとしている』と投稿しているので、何らかの対策はされるのではないでしょうか」(ITジャーナリスト)

 ブロックでもなく、ミュートでもなく、果たしてどんな新機能が作られるのだろうか?

(小林洋三)

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