大臣の「ツイッターブロック」は是か非か?河野太郎氏の持論に賛否

 河野太郎行政改革担当大臣は9月7日の記者会見で、Twitterで「#河野さんにブロックされています」がトレンド入りするなど話題になっていることについて、「ブロックするのは問題ない」との見解を明らかにした。ただ、ネット上では一国の大臣が国民であるユーザーをブロックすることについて是か非か激論が巻き起こっている。

 河野大臣はTwitterのフォロワーが約240万人と国会議員としては最多であることが知られているが、批判的な意見を投稿するユーザーを即ブロックすることでも有名で、6日の深夜からTwitter上で「河野太郎にブロックされてる人はスクショを貼ろう」といった声が上がりはじめ、7日午前には「#河野さんにブロックされています」がトレンド入りを果たしたのだ。

 記者からこのことを質問された河野大臣は「実際に道などで通りすがりに見知らぬ人を罵倒するというようなことはやらないんだと思うが、SNS上ではそういうことがかなり頻繁に起きている」と指摘し、「例えばTwitterは、そういうことがあった場合にブロックする機能がある」と説明。「ブロックされてもツイートを見ることは普通にできるわけで、見たければご覧になればいいと思うし、Twitter上の会話を普通のリアルのように一定の礼節を持ってやっていただければ」と理解を求めたのだった。

 これにネット上では、《大臣だから誹謗中傷のサンドバックにならなければならないなんてことはないわけで、誰でも利用できる機能を使うのは問題ない》《省庁の公式Twitterならブロックするのは問題だけど、個人が個人の意思でやってるものだからね》など擁護する声がある一方で、《耳の痛くなる人の話は聞かない、自分と考えの違う人の意見は聞かないという姿勢は政治家としてどうなのだろうか》《この人はブロック祭りもそうだが、何かと暴走しがちで危なっかしい。総理には向いていない》など意見が対立していた。

「アメリカのトランプ前大統領がブロック機能を使うことに対し裁判所が違憲であるという判断をくだしたケースがありますが、河野大臣の場合は公務としてTwitterをやっているわけではないので、ブロックすること自体は確かに問題のないことだと思います。ただ、会見で河野大臣は『ブロックされてもツイートを見ることは普通にできる』と語っていましたが、基本的にブロックされたアカウントからはブロックをしている人のツイートを見ることはできません。また、大臣は返信やリツイートなどで直接批判をしなくても、エゴサーチをして相手をブロックしてしまうこともあるようなので、できればブロックという極端な対応ではなく、見たくない人の投稿が見えなくなるミュート機能を自身が利用した方がいいのではないかと思います」(ITジャーナリスト)

 総裁選が近づく中、河野大臣は周辺が騒がしくなってきた。

(小林洋三)

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