岡田阪神の長期ロード対策!試合前練習を「合理化」させていた

 阪神の暑さ対策は異例だ。

 8月6日、今季6度目の同一カード3連勝を決め、2位広島とのゲーム差を「2.5」まで広げた。試合後、岡田彰布監督は次の巨人、ヤクルトとの6連戦がドーム球場となることを喜んでいた。

 岡田監督は、6日のDeNA戦で岩貞祐太、加治屋蓮のリリーバーを温存した理由について、
 
「状態が落ちてるから使わんじゃないよ。そんなんは、こっちの考えていることであって」

 と、暑さ対策であったことを明かしている。

「6日までは屋外の横浜スタジアムでしたが、8日からは東京ドーム、京セラドームと屋内球場での試合が続きます。岡田監督は屋内と屋外で熱さが全然違うと話していました」(スポーツ紙記者)

 しかし、暑さ対策はリリーバーの温存だけではない。8月1日の中日戦から試合前の練習プランを変えている。炎天下の日差しの下にいる時間を短くするためだろう。打撃練習中、内野フィールドの一部でノックをするようになった。また、打撃練習のケージに入る順番待ちの間や打撃練習を終えてそのままノックに加わったりして“合理化”を進めている。

「目下、阪神は長期ロード中です。本拠地の甲子園球場であれば、室内練習場を使う時間を長くするなど色々な手段がありますが、ビジターゲームだとそうもいきません。室内練習場も借りていますが、限られた時間しか使えない。暑いグラウンドに出なければならない以上、打撃練習と守備練習を同時に行って時間を短縮するしかありません」(在阪メディア)

 岡田監督はドーム球場での試合前も、打撃と守備の同時練習を続けていくという。涼しいドーム球場でも時間を短縮し、長期ロードを乗り切るための体力温存を狙っているのだろう。

「阪神の守備面ですが、ミスはなくなっていません。でも、時間短縮ができるまでに成長したと岡田監督は判断しています」(同前)

 昨秋キャンプから、守備練習中は独特の緊張感があった。物音ひとつ立てられないほどだった。試合練習の時間短縮で、阪神ナインはつらい期間を乗り越えたことを実感しているのではないだろうか。

(飯山満/スポーツライター)

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