「消えた中国外相」に飛び出す仰天原因!「美人スパイと不貞して粛清された」は本当か

 6月25日のスリランカ外相らとの会談を最後に表舞台から忽然と姿を消してしまった中国の秦剛外相。その行方や原因については様々な憶測が流れており、今や世界が注目している。

 秦氏は57歳。外交官を経て、2021年4月に駐米大使に就任。その後1年半あまりで昨年12月末には習近平主席の鶴の一声により、駐米大使からいきなり史上最年少で外交部長(外相)に抜擢されたという超エリートだ。

「通常、国務院の閣僚人事は、3月の全人代で任命されるため、全人代前に任命されるケースは異例中の異例。しかも、途中の外務次官というポストを飛び越え、いきなり外相への抜擢ですから、習氏がどれほど秦氏を買っていたかがわかります。米国官僚らとの太いパイプを持つ彼を外相にすることで、対米関係の早期修復を図りたかったのかもしれません。ただ、外交部内では、この異例とも言える出世に嫉妬の声も多かったと伝えられています」(中国ウォッチャー)

 そんな対米外交の要が突然表舞台から消えてしまった。イエレン米財務長官の訪中時も、ケリー米大統領気候変動担当特使の訪中時も姿をみせず、7月14日にジャカルタで開かれたASEAN地域フォーラム外相会議には、急きょ、中国外交担当トップの王毅共産党政治局員が参加するという異例の事態である。

「中国政府は泰氏の不在について健康上の問題を理由に挙げていますが、先週末、台湾紙の聯合報(電子版)などが『秦剛外相は、香港フェニックステレビの著名な女性ジャーナリストとの不貞関係が原因で更迭された』と大々的に報道しました。このニュースがSNSを通じ、瞬く間に世界を駆け巡ることになったわけです」(前出・ウォッチャー)

 女性ジャーナリストとは、同局の美人キャスター傅暁田氏のことで、記事によれば傅氏は2022年11月に秦氏の子供を出産している、という。

「傅氏は1983年生まれ、英国ケンブリッジ大学チャーチル学院などを経て、2009年にフェニックステレビに入社。2013年からは『風雲対話』という対談番組の看板キャスターを務め、安倍晋三首相(当時)や、キッシンジャー元米国務長官など、世界の政治家と対談してきた実績を持ちます。2人は、22年3月に放送された同番組でキャスターとゲストとして知りあったとされますが、その後不貞が報じられ、彼女は、突然番組キャスターを降板、単独で米国に移住し、11月に米国で未婚のまま男児を出産したことを自身のブログで報告しています。その後もブログには秦氏の誕生日前夜に『パパ、誕生日おめでとう』と赤ちゃんの写真を添えてコメント。翌日には削除されましたが、こういった『におわせ』が続いたことで、2人の間に愛情のもつれによるなんらかのトラブルがあったのではないか、との噂も広がっているんです」(前出・ウォッチャー)

 そんな中で起こった今回の秦氏の不在問題に、SNS上では《傅暁田が実はダブルスパイで米国に情報提供していたことが発覚したため粛清されたのでは》《異例の出世に対する反発から権力闘争に巻き込まれ失脚したのだろう》などの見方が飛び交うことになった。

 中国外務省の毛寧副報道局長は7月17日の記者会見で、秦氏の問題に触れ、外交への影響については「正常に行われている」と強調したものの、不在については「状況を把握していない」と言葉を濁した。

 不貞、ダブルスパイ、粛清…謎は深まるばかりなのだ。

(灯倫太郎)

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