妻への給付金がDV夫へ…マイナカード「公金受取口座」の不都合な真実

 預金口座とマイナンバーをひもづける「公金受取口座」の登録で、本人とは異なる家族名義の口座が多数登録されていることが6月4日までに分かった。河野太郎デジタル担当相は口座名義と本人の名前が違うと給付が行なわれる時に振り込まれないと、本人口座での登録を呼びかけているが、そもそも本人以外の別口座でも登録できてしまうことが問題なのではないのだろうか?

「公金受取口座は本人名義と定められていますが、家族内で同じ口座を登録しているケースが多数見つかりました。政府関係者によると、未成年の子供の手続きをする際に親の口座を登録したケースや、妻の手続きをする際に夫の口座を登録したケースなどがあるとみられています。そうした場合、子供への給付金が本人に渡らなかったり、妻への給付金がDVをする夫の口座に振り込まれるケースも考えられるため、いったん公金受取口座を取り消しにする可能性も検討するといいます」(社会部記者)

「日曜報道 THE PRIME」(フジテレビ系)に出演した河野デジタル担当相は、公金受取口座にまつわる“不都合な真実”について、マイナポータルで登録する際にはイレギュラーな操作をしなければ本人名義以外の口座にはひもづけられないと説明。かなり意図的にやっていると批判的に述べ、家族内でひもづけ口座をまとめてしまった世帯は、本人名義の口座につけ直してもらったほうがいいと自発的に修正することを求めたのだった。

「マイナンバーには氏名のふりがなが登録されておらず、金融機関の口座名義と照合ができないため、本人口座以外でも登録ができるようになっていたことで今回の問題が起きたと考えられます。ただ、政府はそうした事態が起こることを以前から把握していたはずで、マイナンバーカードの普及を急いだことで本人名義以外の家族口座の登録が増えたのは明白です。マイナポイントの申請期限が迫っている中、口座を持たない子供の登録先を親の名義にしてしまったケースも少なくないはずです。政府側の責任も決して小さくないと思いますから、きちんと調査を実施して本人以外の口座が登録されている人には修正の仕方などをしっかりと連絡してもらいたと思います」(経済ジャーナリスト)

 知らぬ間に給付金をもらいそびれていたということがないように対応をお願いしたいところだ。

(小林洋三)

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