「11回完全」で“アレ”が見えた!「虎の村神様」を高木豊氏が絶賛

 阪神タイガースの3年目・村上頌樹投手が4月22日に行われた中日ドラゴンズ戦に先発。被安打2、10奪三振の力投で、プロ入り初勝利を無四球完封で飾った。

 阪神生え抜き投手がプロ初勝利を完封で飾ったのは1985年の仲田幸司以来38年ぶりで、無四球は球団初。

「村上投手は前回12日の巨人戦でパーフェクト投球を続けるも7回で降板。後続投手が打たれてしまいプロ初勝利を逃していました。今回も完全投球を続け、4回までパーフェクト。5回1死からヒットを打たれたものの散発2安打、二塁を踏ませない完璧な投球。打っても6回先頭で左前安打で出塁すると、近本光司の右中間を破る当たりで長駆ホームイン。チーム初得点を上げ勝利に貢献しました」(スポーツライター)

 投打にわたる活躍、しかも2試合にまたがり11イニング完全投球というパフォーマンスに、「虎の村神様」とヤクルト・村上宗隆になぞらえた呼び名もネット上に躍った。果たして、虎の村上の凄さはどんなところなのか。

 プロ野球解説者の高木豊氏は同日、自身のYouTubeチャンネルを更新。村上の投球について、

「まっすぐの回転がいい。回転数が2600ぐらいある。相当回転しているから、バッターが捉えたと思ってもはじかれる。よしと思って振ったのがファウルになってしまう。それでカウントを整えられる。投げてて楽だと思うよ」

 と絶賛。往年の名投手である平松政次や江夏豊の球質を引き合いに出すほどだった。
 
「かつて虎の守護神だった藤川球児も、回転数が多いので直球がなかなか落ちず打者からはホップして見えると言われていましたが、村上投手のファウルや空振りの取れる速球も、ライバル球団のバッターを相当てこずらせるはずです」(前出・スポーツライター)

 阪神はこの日の勝利で10勝に到達している。

「勝利の方程式の一翼を担う浜地真澄、湯浅京己が2軍落ちし、打線はクリーンアップの佐藤輝明、大山悠輔、ノイジーもやや調子落ちの兆候があるのが気になるところ。得点力回復にはしばらく時間がかかりそうで、投手陣、とりわけ先発スタッフは我慢の投球を強いられそう。そんな中で村上と、現役ドラフトでソフトバンクからやって来た大竹耕太郎の活躍が光明になっていますね」(前出・スポーツライター)

“アレ”を目指す岡田阪神の救いの“村神様”となれるか。

(石見剣) 

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