「ユニクロは安い服」谷原章介の見下し発言に視聴者激怒/【2023年上半期】ネットをざわつかせた暴言失言(下)

 容姿や性についての差別発言はあってはならない。誰もがわかっているはずだが…。

 第3位はお笑いタレントの東野幸治。4月16日放送の「お笑いワイドショー マルコポロリ!」(カンテレ)にお笑いコンビ・オダウエダが出演し、MCを務める東野の過去の暴言を暴露した。オダウエダが2021年、女性芸人日本一を決める「THE W」で優勝した直後のこと。オダウエダの小田結希がメーク室を出るとき、東野から「めちゃくちゃ整形している顔やな」と言われたという。小田は、面と向かってならまだしも、メーク室を去り際に言われたことに激怒したという。

 第2位は今や暴言・失言の常連となった俳優の谷原章介が第9位に続いて再登場だ。暴言を放ったのは、「めざまし8」(フジテレビ系)の2月1日の放送回だった。番組では、国内に住む子どもの貧困問題を取り上げた。裕福に思える日本でも、貧困に直面している子どもは少なくない。谷原は「実は子どもたちって、みんなが同じように、例えばユニクロみたいな安い服を着ていたり、ケータイとか持っていたりするので、貧困が見えなかったりする」と指摘。この「ユニクロみたいな安い服」という表現がまずかった。ネット上では《言い方が最悪すぎる》《ユニクロに失礼すぎる》と、谷原を批判し、ユニクロを擁護する声が上がった。

 第1位は荒井勝喜総理大臣秘書官の同性婚をめぐる暴言。荒井氏は2月3日、総理大臣官邸で行われた記者団の取材に、オフレコを前提として応じた。同性婚についての見解を問われ、「見るのも嫌だ。隣に住んでいたらやっぱり嫌だ。人権や価値観は尊重するが、心の底では嫌だ。同性婚を認めたら国を捨てる人が出てくる」と言い放ったのだ。発言への批判が相次いだことから、改めて取材に応じ、不適切な発言だったとして撤回し、謝罪した。

「東野の場合、番組収録中でしたらウケ狙いと取ることもできますが、舞台裏のメーク室でしたから発言内容の『本気度』がわかる。それだけに小田は不快だったでしょう。谷原は『ユニクロ=安い服』という固定観念があるようです。ハイブランドと比較すれば安価ですが、たくさんのユーザーがいるブランドを見下す発言は視聴者を怒らせる結果となりました。荒井氏の場合、オフレコとはいえ酷すぎました。本性露わで新聞記者も看過できないレベル。結局、この暴言が原因となって更迭されました」(週刊誌記者)

 笑い話で済む場合もあるが、深刻な暴言や失言は、時には命取りとなることもあるのだ。

(石田英明)

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