「¥1680」で購入したら3万2916円請求されて…急増!悪質ネット通販に気をつけろ

「¥」表示の商品を購入したら、日本円(JPY)ではなく、中国人民元(CNY)で決済され、約20倍の料金が引き落とされていた…。1月以降、こんなトラブルが相次いでいるという。

「国民生活センターも注意喚起しています。同センターによると、40代の女性が1月下旬にカリグラフィーの書籍などを販売するサイトで『¥1680』で販売されていたガイドブックを購入したところ、クレジットカード決済で3万2916円が引き落とされていたといいます。あらめて通販サイトを確認すると、サポートページには『通貨は中国人民元です』と記載されていた。こうした、『¥』表示で購入した商品が中国人民元で決済されたというトラブルの相談は、今年に入ってからおよそ100件も寄せられているそうです」(経済ライター)

 なぜ「¥」表示のものが中国人民元で決済されるのか。実は、日本の円(YEN)も中国の元(YUAN)もともに通貨記号は「¥」なのだ。つまり、確認を怠った客が悪い…というわけではもちろんなく、国民生活センターによると、日本人に向けて販売をしているのであれば特定商取引法を順守する必要があり、このサイトのやり方は明らかに違反行為だという。

「ただ、違反しているからといって返金を求めるのは難しいでしょう。件のサイトはすでに閉鎖され、業者とも連絡がつかない状態になっているといいます。こうした業者は最初から騙すつもりで『¥』表示している可能性が高く、注意が必要です。騙されないためには、あまり知られていない通販サイトは利用しないことです。どうしても欲しい商品がそのサイトでしか手に入らない場合は、サイト内に通貨に関する説明がないかを確認し、確認できない場合は直接業者に問い合わせたほうがいいでしょう」(前出・経済ライター)

 4月23日現在、1中国人民元は約20円。1000円の買い物のつもりが2万円にならないように、しっかりと注意する必要がある。

(小林洋三)

ライフ