米Netflixは2023年第1四半期の決算発表と同時に、「DVDのレンタル事業」を9月29日をもって終了させることを明らかにした。だが、ネット上では《そんなサービスしてたの》と驚きの声があがっている。
「Netflixは、元CEOのリード・ヘイスティングス氏とマーク・ランドロフ氏が、1997年に共同で開始した世界初のウェブサイトを通じたDVDレンタルサービスが始まりでした。その後、99年に当時としては画期的だった月額制の借り放題サービスを導入すると一気に業績を伸ばし、DVDレンタル業界1位にのぼり詰めたのです」（ITライター）
しかし、動画配信サービスが主流になるとDVDのレンタル事業は下降線をたどり、22年は約1億ドル（約130億円）と収益は前年の半分となっていた。
「Netflixは日本でDVDレンタル事業は行っていなかったため、知らなかったという人は多かったようです。ただ、世界的には同社の代名詞ともいえるサービスで、世界に4000万人以上のユーザーがおり、およそ52億本のDVDを配送したといいます。利用者が減少したとはいえ、現在でもレンタル会員は150万人ほどいるそうで、権利関係で配信サービスでは見られない作品もありますから、惜しむ人も少なくないでしょう」（前出・ITライター）
Netflixの動画配信サービスは今年3月末の時点での会員が2億3250万人となり、昨年末からの3カ月でDVDレンタル会員を超える175万人が加入したことが発表されている。これも時代の流れと言えるだろう。
（小林洋三）
