21年の「錦鯉」の例を出すまでもなく、M-1グランプリで優勝すれば漏れなく売れっ子芸人に仲間入りができる。22年チャンピオン「ウエストランド」も早速、初冠番をスタートさせたが、残念ながら3月26日で放送終了している。「ポンコツ」と言われる河本太にスポットを当て、大反響となった3月3日配信記事を再録しよう。
「M-1グランプリ2022」の王者となったことで、関西ローカルながらも初のレギュラー冠番組「VSウエストランド」(ABCテレビ)をスタートさせたウエストランド(井口浩之、河本太)。結成15年目で初めてつかんだ民放レギュラーは、いろんな意味で注目された。2月18日深夜の放送回で、河本の体に複数のタトゥーが入っていることが噂されたからだ。
所属事務所のタイタンは、彫り師を目指していた先輩の練習台となって、両足首など複数個所にタトゥーが入っていることを認めた。コンプライアンスが強化されたテレビにおいて、河本は今後温泉や海のロケ、薄着や露出多めの衣装はNGになる可能性が高い。
ただでさえウエストランドは、話術が達者な井口頼り。口数が極端に少ない“最強のコスパ芸人”こと、河本とのコンビ格差は今後ますます開きそうだ。
ところが意外にも「潰しがきくのは河本のほうです」と明かすのは、芸能レポーターだ。
「河本には、高校時代に井口と所属していたサッカー部の元マネージャーで、2歳年下の奥さんがいます。14年におよぶ交際を実らせて、14年11月に結婚。2人の娘のパパです。家族を養うために、リフォーム会社に就職していたのですが、手に職をつけていくうちに、1人で現場を任せられるまでに出世しています」
必要な資格として玉掛け技能士、施工管理責任者、配管工事、危険物取扱者、高所作業車運転技能などを取得。社内の信頼はピカイチだという。現場監督にまで上り詰め、施主、設計士らの要望を聞き入れながら工程を組んで職人を手配、発注作業のすべてを遂行していた。
「M-1以降はさすがに“本業”に復帰できず。それでも就職先は、浮き沈みが激しい芸人稼業はいつなんどき仕事がなくなるかわからないと、籍は置いたままにしてくれているとか」(前出・芸能レポーター)
芸人としては、ネタ担当で笑いの反射神経も優れている井口のほうが圧倒的に上。しかし、“現場復帰”という逃げ道がある河本のほうが食うには困らないかもしれない。
(北村ともこ)