社長肝いりの上野樹里「監察医 朝顔」だが“攻め過ぎ”を心配する声も

上野樹里が主演する月9ドラマ「監察医 朝顔」(フジテレビ系)が7月8日にスタート。初回の平均視聴率は13.7%、15日に放送された第2話も12.3%と好発進。ところが22日に放送される第3話を前に、アニメ制作会社「京都アニメーション」の放火事件を受けて、22日の放送が初回と第2話のダイジェストスペシャルに切り替わったことから、心配する声が上がっている。

「第3話の内容が放火殺人事件を扱っていたことから、表現に配慮するため、編集や演出を一部変更して29日に改めて放送することになりました。このドラマは死因不明の遺体を調べる新米法医学者・万木朝顔(上野)と、ベテラン刑事の父・万木平(時任三郎)による異色親子によるヒューマンドラマ。しかも朝顔の母・里子(石田ひかり)が東日本大震災で被災して行方不明と、かなり繊細な問題を扱っています」(夕刊紙デスク)

しかしこういった”攻め”の姿勢が、視聴率にも反映されているのではないか。

「主演する上野も公式HPのインタビューで、オファーを受けた時『魂が震えるような感動があったと同時に人として役者として強い使命感が沸き上がってきました』と意気込みを語っています。ヒットドラマ『のだめカンタービレ』(フジテレビ系)以来13年ぶりの”月9”ドラマだけに思い入れもひとしおなのでは」(テレビ誌ライター)

 演出陣も、月9ドラマ「HERO」「踊る大捜査線」などを手掛けたベテランの平野眞氏や澤田鎌作氏。そして”月9”レジェンドの山口智子、石田ひかりが脇を固めるといった重厚な布陣。7月に就任したフジテレビ・遠藤龍之介社長も「月9は数字が戻ってきた。これを本格的に波に乗せなくては」と明言。新社長”肝いり”の作品だけに、失敗は許されない。

 “月9”の全話平均視聴率は、昨年7月期の「絶対零度〜未然犯罪潜入捜査〜」(10.6%)、10月期「SUITS/スーツ」(10.8%)、今年1月期「トレース〜科捜研の男〜」(10.7%)、そして4月期「ラジエーションハウス〜放射線科の診断レポート〜」(12.1%)と4期連続して二桁をキープ。「監察医 朝顔」の”攻め”の姿勢が、吉と出るか凶と出るか。今後の視聴率にも注目が集まるところだ。

(窪田史朗)

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