「ダメなことは間違いない」玉川徹氏の政権批判に田崎史郎氏が異次元の反論

 厚生労働省が2月28日に発表した人口動態統計の速報値で、2022年に生まれた子どもの数(外国人を含む出生数)が統計史上初めてとなる「年間80万人割れ」が明らかになり、岸田文雄首相は「危機的な状況と認識している」と述べた。これを受けて3月1日放送のテレビ朝日系「羽鳥慎一モーニングショー」は少子化対策を特集。政治ジャーナリストの田崎史郎氏と同局社員の玉川徹氏が舌戦を繰り広げた。

 番組で、玉川氏は労働人口の減少に言及。朝日新聞の記事を引用する形で、現在6900万人いる労働人口が、「2040年で6200万人になる。700万人減る」「ここから一生懸命、少子化に対策を打って、婚姻率を上げて、若者支援をしてもその人(子)たちが大人になる頃には700万人減ってるんですね」と、「労働人口700万人減」という危機的状況は変わらないとして、「これにまずどう備えるんだっていう話はいっさい出てこないでしょ」「どうやって社会を維持していくかっていう話がまったくないでしょ?」と述べた。

 その後、田崎史郎氏は「4月から始めてかなり本格的な議論をしないと、問題点がいろんな分野があるんですよ。玉川さんが言われたのもひとつだし我々が議論してきたのもそうなんです。これを本気でやるっていうことが大事なんです」と述べて、「岸田さんは政権の命運をかけるくらいのつもりでやるだろうと思います」とコメント。

 これを受けて玉川氏は「今までの政権がとってきた延長上でダメなことは間違いないですよ。それ、全部行き詰まってんだから」と、これまでの少子化対策にダメ出し。「今の政権で、今までの延長上でそれができるのか。それが期待できるんですかね?」と田崎氏に質問をぶつけた。

 そこで田崎氏は「だから岸田さんは1月4日の記者会見で異次元の少子化対策って言われて…」と語ると、玉川氏は「でも具体策出てこないですよね」と反論。田崎氏は「次元の異なることをやっていこうって言われてるわけですから。まずその対策を見ないと判断できないし、僕はやるだろうと思いますよ」と岸田総理を援護した。

「玉川さんはこれまでの政策の延長では少子化問題は解決できないとして、『社会で子供を育てるような社会への変換』を提案していましたが、田崎さんは岸田総理の『異次元』という言葉を使って反論。これからの政策に期待を寄せていました。とはいえ、まだ具体的な政策が見えてこないため、SNSでは《田崎さん、岸田総理をかばうのも無理がある》《安定の政権擁護》といったコメントが見られましたが、2人の白熱した議論は視聴者に好評で、《玉川さんと田崎さんで毎日やり合ってほしい》といった感想も見られました」(WEBメディアライター)

 危機的な状況をどう変えるのか。総理の手腕に期待したい。

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