家具大手のニトリは、昨年12月より一部店舗とニトリネットで販売していた「43v型 4KチューナーレススマートTV」を5000円値下げし、3万4900円とした。NHKの受信料が不要になると大きな話題になったチューナーレスTVだが、この4月からNHKが受信契約に応じない人に対し割増金を請求できる制度が導入されることから、今後はさらに需要が拡大しそうだ。
「ニトリによると、近年の急激なネットコンテンツ普及により、テレビよりもネットを情報源として視聴する人が急増していることから、チューナーレステレビを買い求めやすい価格で販売するとしています。同モデルはAndroid TV OSを採用。NetflixやAmazonプライムビデオ、YouTubeなど動画アプリがあらかじめインストールされ、新たなアプリも追加可能となっています」(家電ライター)
21年12月に「ドン・キホーテ」のオリジナルブランド「情熱価格」からチューナーレステレビが発売されると、1カ月で初回生産分6000台が完売するほどの人気となった。22年には家電量販店の「エディオン」やリユースの「ゲオホールディングス」、流通大手の「イオン」も参入するなど、市場の拡大を続けている。
「チューナーレステレビというと、NHKの受信料が不要になるということが注目されがちですが、実はそれ以外の目的で購入する人も増えています。何よりの魅力は、ニトリのものだと43型で3万5000円を切るという価格の安さにあるでしょう。NHKや民放放送は映りませんが、『TVer』などでテレビ番組の見逃し配信は見ることができますし、テレワークやテレビゲーム専用として、書斎、子供部屋の2台目、3台目のテレビとして購入されるケースも多いといいます」(前出・家電ライター)
チューナーレステレビが普通のテレビの販売台数を超える日がやってくるかもしれない。
(小林洋三)