何があった!?  似鳥昭雄氏、ニトリ社長に「10年ぶり復帰」の背景

 ニトリホールディングス(HD)は1月10日、株式会社ニトリの代表取締役および取締役の異動を発表し、2月1日付けで創業者の似鳥昭雄会長が社長を兼任することを明らかにした。似鳥氏が社長に復帰するのは2014年5月以来、約10年ぶりとなるが、「創業者社長がいると後継者が育ちにくい」と指摘する声もある。

「ニトリHDによると、株式会社ニトリの現・社長である武田政則氏はニトリHDの副社長に就任し、海外事業に専念するといいます。ニトリHDは中国や台湾などアジアで148店舗を展開していますが、中長期ビジョン達成に向けて拡大を図るとしています。そして、武田氏の後任には似鳥氏が就任し、国内事業の持続的な成長発展と企業価値の更なる向上に努めていくとのことです」(フリージャーナリスト)

 似鳥氏の社長復帰には別の理由もあるとみられている。ニトリHDの2023年3月期は13カ月の変則決算でかろうじて36期連続の増収増益という世界記録を達成したが、最終利益は24期ぶりの減収となった。昨年11月に発表された24年3月期第2四半期(23年4月~9月)連結決算でも円安による仕入れコスト増や人件費の高騰などの影響もあって減収減益となり、37期連続の増収増益には暗雲が垂れ込めているため、似鳥氏の復帰が決まったとも考えられる。

「つい最近では、日本電産の永守重信氏がCEOに復帰、相談役に退いていた幸楽苑の新井田伝氏も社長に復帰しましたが、会社のピンチに創業者がカムバックしてくるケースは決して珍しいものではありません。ただ、似鳥会長も3月で80歳ですからね。いつまでもカリスマの手腕にばかり頼っているというイメージは企業としていかがなものかと。37期連続の増収増益も大事な目標だとは思いますが、まだ会長が現役のうちにしっかりと後継者を育てていくことの方がもっと大事なのかもしれません」(経済ジャーナリスト)

 果たして、今回の人事がニトリを救うのか、否か……。

(小林洋三)

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