大谷翔平が新オーナーのもとで「第2のステフィン・カリー」になる?
エンゼルスの地元紙「ロサンゼルス・タイムス」は1月5日、NBAウォリアーズのオーナーであるジョー・レイコブ氏がエンゼルスの買収に乗り出すと報じた。
「新オーナーと予想される何人かの1人で、レイコブ氏の名前はかなり前から報じられていました。レイコブ氏本人もインタビューで、ロサンゼルスは市場規模の大きい町だと前向きに話していました」(在米ジャーナリスト)
レイコブ氏が買収すると決まったわけではないが、彼がオーナーとなってからウォリアーズはNBAファイナルの常連となるなどチーム強化に成功している。エ軍の新オーナー候補に名前があがると、「エンゼルスも強く生まれ変わるのではないか」と期待の声が出始めたそうだ。
「レイコブ氏がウォリアーズのオーナーになったのは2010年から。NBAチームの組織改革のモデルケースとして、米経済誌に取り上げられたこともありました。大型補強もし、チーム総年俸が一定額を超えたときに支払わなければならない贅沢税に対し、『無意味だ』と噛みついたこともありました。その後、罰金を課せられたりと話題に事欠きません」(同)
オーナー就任後の10年間でチームを5年連続ファイナルステージに導き、優勝4度の実績はお見事という他ない。
レイコブ氏のチーム運営においてもっとも衝撃的だったのは、2012年に歴代最高のシューターとも言われるステフィン・カリーと4年4400万ドル(約585億円)の超大型契約を結んだこと。当時、カリーは右足を故障しており、復活できなければ大損になる。いや、球団経営が傾いてしまう可能性もあったという。そのとき、ギャンブルのような契約にゴーサインを出したのが、レイコブ氏だった。
「その後のカリーは大活躍です。ギャンブルみたいな交渉劇に勝ったというよりは、詳細に調査し、最後はファン目線で『契約すべき』と決断したようです。このスタイルがエンゼルスに持ち込まれたら、大谷翔平の年俸がどんなに高騰しても絶対に手放さないでしょう」(現地記者)
かつて、米メディアは二刀流に相応しい年俸として6000万ドル(約80億円)と試算したことがある。3月のWBCで活躍すれば、その価値はさらに上がるのは必至だ。新オーナーは誰になるのか、大谷の去就問題にも大きな影響を与えそうだ。
(飯山満/スポーツライター)