12月12日、イタリアンレストランチェーンの「サイゼリヤ」が、スパゲッティの「大盛り」と「おこさま」サイズの販売を翌13日で終了すると発表した。前日の突然の発表だったことや、終了の理由が意外なものだったことから、ネット上では驚きの声があがっている。
「サイゼリヤは14日からの冬のグランドメニュー改定の公式ホームページでの告知の最後に、スパゲッティの大盛りとおこさまサイズを販売終了させると、わずか4行で発表。理由は『品質の安定が困難なため』だといいます。これまで同チェーンでは150円〜200円を上乗せすることでスパゲッティの麺とソースを1.5倍にでき、300円でおこさまサイズの『タラコソーススパゲティ』や『ミートソーススパゲティ』が注文可能でしたが、どちらも突然の終了となってしまいました」(フードライター)
この発表に、いつも大盛りを注文するという男性や子連れで行くというママたちからもショックの声が相次いでいる。また、普通盛り・大盛り・おこさまサイズでも「商品の品質」には変わりがないようにも思えるため「品質の安定が困難」という終了理由に疑問の声もあがっている。
「『品質の安定』とはどういう意味なのか、いまいち分かりづらいですが、このまま大盛りやおこさまサイズを続けるとスパゲティの質を下げなければならなくなるということなのかもしれません。原材料や物流、水道光熱費が値上がりを続けていますが、サイゼリヤ創業者の正垣泰彦会長は絶対に値上げしない宣言をしており、現在も価格を維持しています。しかし、インフレの影響を受けているのは確実で、先日も人気メニュー『アロスティチーニ』の販売休止が発表されたばかり。儲けが出にくいものは提供を休止したり、終了せざるを得ないのかもしれません」(経済ジャーナリスト)
ファミレス業界はサイゼリヤの一人勝ちと言われているが、決して台所事情が安定しているとは言えないのかもしれない。
(小林洋三)