年末の漫才頂上決戦「M-1グランプリ2022」の決勝に進出する9組が決定した。今年も否が応でも盛り上がること必至だ。
「M-1ファイナリスト」を機に、ブレイクした芸人は多い。昨年王者となった歴代最高齢の錦鯉(長谷川雅紀、渡辺隆)は、今も人気は高止まりしたままで、CMなどに引く手あまただ。
19年から21年まで、3年連続で決勝舞台に立っているインディアンス(田渕章裕、きむ)もそんな1組。漫才そのものは、高速のしゃべりが特徴の田渕が目立つ分、きむは地味に見える。しかし、いったん舞台を降りればクセがあるのはむしろきむのほうだという。
「性格はかなり粘着質で、嫉妬心が人一倍強いと言われていますね。結成した翌11年に、耐えられなくなった田渕のほうから解散を切りだしたほどです」(週刊誌記者)
田渕が次に組んだ相方は、ミキを結成する前の昴生だった。コンビ名は「やぶれかぶれ」。未練タラタラのきむはコンビ結成の翌日に昴生を呼びだし、「1発殴らせてください」と申し出たという。
「芸人仲間の飲み会で、かねてから自分より早く田渕にツッコむ昴生のことが嫌いだったため、うっ憤を晴らそうとしたのだそうです。以来、きむは、3〜4カ月にわたって田渕にほぼ毎日、《新ネタができたよ》《もう一度俺と組もう》というメールを送り続けたといいます」(前出・週刊誌記者)
最終的には田渕が折れる形で、同年12月に再結成した。きむは「常にタブっちゃんみたいな人を探していて、結局見つからなかった」と言い、田渕は「昴生さんとのコンビは面白くて、ウケる自信もあったけど、お互いに言葉数が多すぎて、お客さんに『何言ってるかわからへん』と言われた」と話していることから、収まるべきところに収まったのかもしれない。
「とはいえ、田渕が『こんだけ熱烈に戻ろうと言うてくれるなら』と元サヤに収まったのに対し、きむは自分に問題があったとは思ってもいない様子で、『戻ってきてくれた。洗脳がとけた』なんて言ってますね」(芸能記者)
のちに昴生は、実の弟である亜生とミキを結成。きむはその時も「中川家さんとか兄弟でおもろい人おるからな。絶対無理やで」と余計な言葉を吐いている。しかしミキは、17年と18年のM-1ファイナリストになってブレイクした。
「クセあり芸人で有名だったきむは、地元の関西を拠点にしていたころ、多くの芸人とモメ事を起こしていましたね。先輩・後輩問わず敵が多く、Aマッソの村上とは、つかみ合いのケンカに発展して流血騒ぎを起こしたほどです」(前出・芸能記者)
お笑いさえ面白ければ舞台を降りた2人の関係や、相方の性格など関係ない、というファンもいるだろう。とはいえ、いったんは袂を分かったインディアンスの今後が気になるのである。
(北村ともこ)