Amazonは11月1日、プライム会員向けサービス「Amazon Music」の仕様を変更し、聴き放題の楽曲を200万曲から1億曲へ大幅に拡充したと発表した。しかし、基本的にはシャッフル再生しかできなくなり、《改悪》の声が殺到している。
「新しくなったAmazon Musicでは、ユーザー好みの曲を自動でピックアップした『厳選プレイリスト』以外はすべてシャッフル再生のみの対応となります。好きなアーティストのプレイリストから曲を選んで再生しようとしても、シャッフルされてプレイリストにある別の曲か類似する他のアーティストの曲が再生されるのです。さらに、曲をスキップして好きな曲にたどり着こうとしても、5〜6曲飛ばしたところで『スキップ回数の上限に達しました』というメッセージが表示され、月額980円(プライム会員は880円)の『Amazon Music Unlimited』への加入が促されます。シークバーを使って曲を飛ばそうとしても同じくUnlimitedの登録画面が表示されるのです」(ITライター)
これにネット上では《1億曲あっても聞きたい曲が聞けないならまったく意味がない》《完全にUnlimitedへ移行させるためだけの仕様変更だな》《選べない1億曲よりも選べる200万曲の方がどれだけ良かったことか。頼むから前の仕様に戻してくれ》《シャッフル再生もヒドいけど、厳選プレイリスト以外の曲をダウンロードしてオフライン再生できなくなっているのも地味にキツい》など厳しい声が相次ぎ、Amazon MusicがTwitterのトレンド入りするほど話題となっている。
「シャッフル再生というと『Spotify』の無料版も同じような仕様となっていますが、あちらは無料ですからね。Amazon Musicは『Amazon Prime Video』や『Amazon Photos』など複数のサービスが受けられるプライム会員特典の1つではありますが、あくまで有料サービスですから、この仕様変更を容認できない人も多いと思います。Unlimitedの会員を増やしたいのは分かりますが、こうした手法では、むしろプライム会員が減ることにもなりかねません」(前出・ITライター)
Amazonは7年ぶりの赤字に転落しているが、今回の仕様変更でAmazon離れが進まなければいいが‥‥。
(小林洋三)