9月30日に最終回を迎える連続テレビ小説「ちむどんどん」(NHK)。ツイッター上では「#ちむどんどん反省会」なるハッシュタグが定着し、放送後は批判の声が殺到するのが恒例行事。ここまで叩かれる朝ドラも珍しい。
本作は沖縄本土復帰50年の節目を記念する作品。女優の黒島結菜演じるヒロインが沖縄から上京し、沖縄料理店をつくる夢を実現する物語だ。ちなみに〝ちむどんどん〟とは、沖縄の方言で「胸がわくわくする気持ち」という意味。
ところが、期待されてスタートしたが作品の評判は芳しくない。ストーリーが雑、沖縄の男性はダメ男ばかりでバカにしてるなど、批判はやまない。元参院議員の礒崎陽輔氏に至っては、8月14日更新のツイッターで「脚本の論理性が崩壊しています」「NHKは猛省する必要があります」と一刀両断。9月3日には「脚本の論理性の問題はもとよりですが、今週も妹の恋人を『お古』と呼んだり、病院の見舞客が数珠を持参するなどNHKの朝ドラとしては許容の限度を超えた表現がありました」と、政治家も朝ドラを批判する異常事態となった。
最終回までカウントダウンを迎えているが、視聴者の興味は「ちむどんどん」のクライマックスよりも、次の朝ドラにあるようだ。22年度後期の朝ドラは、10月3日スタートの「舞いあがれ!」。女優の福原遥演じるパイロットに憧れるヒロインが、空を駆ける夢へ向かって奮闘する物語だ。
ネット上では「『ちむどんどん』より『舞いあがれ!』への期待感が膨らむ」「もうすぐ『舞いあがれ!』が始まる。ちむどんどんしてきた」「こんなに次の朝ドラを待ち焦がれるのは初めてかもしれない」など、「ちむどんどん」はさておき、次作に期待する声が少なくない。
果たして、次の「舞いあがれ!」は大丈夫なのか。
「これほど酷評された『ちむどんどん』のあとだけに、出演者や制作陣のプレッシャーは相当なものでしょう。とりわけ、ヒロイン役の福原には重圧がかかっていそうです。視聴者の多くは「ちむどんどん」より面白くてあたりまえと思っているはず。少なくともストーリーは綿密につくり上げ、視聴者がおかしいと思う表現は避けるべきでしょう。でないと、『#舞いあがれ!反省会』なるハッシュタグが出てくる可能性もあります」(テレビ誌ライター)
タイトル通り、評価が〝舞いあがる!〟ことを祈りたい。
(石田英明)