阪神の次期監督、そしてドラフト補強に関する新情報だ。
新監督候補の本命とも伝えられている岡田彰布氏が、同じく阪神OBである中西清起氏のYouTobeチャンネルに出演。そこで、阪急阪神ホールディングスCEOとのグリーン会談のことや、新監督人事について質問を受けた。
「CEOと18番ホールでグータッチした? それはない。(監督人事は)矢野監督が辞める、そっからやからね。次は誰だ誰だって話になるのは。まだ監督、コーチ、選手、1年間自分らの生活があるからね。騒ぎ立てるんじゃなしに試合に専念させるというか、ある程度時期が来たら出てくるとは思うんだけどね…」
監督受諾の核心をつく質問にはそうはぐらかしたが、理想のタイガース指揮官像については、独自の理論を展開していた。2003年、2005年のリーグ優勝の頃を指し、
「優勝メンバーで、指導者を経験した者が少ないよな。阪神はある程度、監督とコーチはOBでやったほうが良いと思う。金本(知憲)、矢野(燿大)はコーチ経験ナシで入閣したやろ? 誰が監督に向いてるかなんてわかれへんけど、ある程度経験せんとあかんよ。そんな簡単なもんじゃないからな。ただ、今は自分の経験を押し付けるのではダメ。今の選手は考え方が違うので、選手に合わせたり、いろんな情報を加味して…」
と、熱弁を振るった。
興味深かったのは、来季以降のチーム改造計画について。自身が阪神監督に就任した2004年のメンバーと比較し、「今のほうが全然強い!」と言い切り、
「外野は1枚右の外野手が欲しいな。日本人でも今、右がおらんやろ。しかも高校出のレギュラーがいないのは阪神だけ。ヤクルト見てみいよ、長岡(秀樹)とか高卒3年目やん。開幕からずっとスタメンやで。やっぱり高卒選手がクリーンナップを打てる巨人とヤクルトは(強い)」
と、展望を語っていた。
さらに岡田氏は、サード佐藤輝明、ファースト大山悠輔のポジションを固定してほしいと言い、内野・外野に変えている現状を「アカン!」と一刀両断。この2人にクリーンアップが打てる「右の外野手がいたらラクやでぇ」と何度も繰り返した。
「阪神スカウトは当初、左の先発投手が補強ポイントと言われていました。ただ、夏の甲子園大会以降、高松商の超高校級スラッガー・浅野翔吾外野手(右投両打)に注目しているとの情報も出初めて…」(スポーツ紙記者)
また、昨今の阪神スカウトがよく口にするのは「1位指名? 新監督の意向です」のセリフ。一連の騒動を逆手に取ったジョークかもしれないが、浅野は近江のエース右腕・山田陽翔との対戦では迷わず、右打席に立っている。
阪神スカウトの本命が浅野だとすれば、新監督は「やっぱり、岡田氏」という見方もできる。今後、岡田氏の言動に注目が集まりそうだ。
(スポーツライター・飯山満)