「ディオール」のスカートに中国人が抗議活動もネット民から失笑のワケ

 仏高級ブランド「ディオール」のミディスカートが、中国の伝統衣装「マミアンスカート」を盗用しているとして物議を醸している。ただ、フランスの「ディオール」の店舗前に中国人学生が集結して抗議する事態には、日本のネット上でツッコミが殺到している。

「問題となっているは、ディオールが2022年ウィメンズ・フォール・コレクションで発表したミドル丈のスカートで、同商品が中国の明時代に流行した女性用の乗馬スカートに似ていると中国版Twitter『ウェイボー』で大きな話題となりました。中国国内では《中国で商品を売るためにわざと中国を意識したデザインを取り入れている》《これはディオールによる中国文化の盗用である》など批判的な意見が相次いでいるのです」(ファッションライター)

 7月29日にはパリのシャンゼリゼ通りにある「ディオール」の店舗前におよそ50人の中国人学生が集まり、「これは伝統的な中国のドレスだ」「ディオールは文化の盗用をやめろ」などと書かれた抗議プラカードを持って、謝罪を求めた。今後、こうした抗議活動はロンドンやニューヨークでも行われるというが…。

「これに、《よその文化を散々パクっておいて、文化の盗用とかどの口が言っているんだよ》《これほどお前が言うなと思ったことはない》などツッコミが相次いでいます。ちなみに、ディオールによればこのミディスカートは学校の制服にインスピレーションを受けたものと説明しており、そもそもマミアンスカートにそこまで酷似しているとも思えません。中国では昨年11月にもディオールが上海の展示会で公開したバッグを持つ女性の写真に、《小さな目にそばかす、欧米人がアジア女性を侮辱する表現だ》などと批判が殺到し、撮影した中国人カメラマンが謝罪に追い込まれたこともありました。中国はディオールに対して過敏になっているような気がしますね」(前出・ファッションライター)

 中国の若者には、自国の体質を理解してから抗議してほしいものだ。

(小林洋三)

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