コロプラ、ランキング操作目的の「巨額課金依頼」騒動の代償

 スマホゲーム大手の「コロプラ」が6月21、役職者を含む社員2名が取引先に対し、セールスランキングを操作する目的で自社ゲームに課金するよう、自社費用850万円を渡していたと発表。これにユーザーからは疑心暗鬼の声が広がっている。
 
「対象となったゲーム『最果てのバベル』は12日にサービスが開始されたばかりの新作で、コロプラの発表によれば、依頼された取引先は13日に課金をしたという。ただ、同日のGooglePlayにおけるセールスランキングは圏外、14日のランキングでようやく239位に入ったくらいで、ぶっちゃけて言えば課金しても効果はなかったと言えます」(ゲームジャーナリスト)

 コロプラは、取引先に課金を依頼した従業員に対し厳正な処分を実施する方針だとして、過去に同様の取引がなかったかどうか第三者を含む調査委員会を立ち上げ、調査を行う姿勢を見せている。また、今回のようなランキング操作目的に自社費用を使った重課金は法に触れるわけではないが、業界内では問題視されており、SNSなどでも《簡単に思いつく手法だし氷山の一角なのでは。コロプラ以外もやってそう》といった声が飛び交っている。
 
「GoogleやAppleでは、ストアのアプリランキングの操作には相当厳しく対処すると言われていることから、場合によっては『最果てのバベル』がストアから除外される可能性さえある。コロプラは2019年中に今年のスマホゲームの目玉と目されるスクウェア・エニックスと共同開発した『ドラゴンクエストウォーク』が発売されるため、早めに膿を出したかったのではとの見方もあります」(経済評論家)

 ただ、発表を受け24日の東京株式市場でのコロプラ(東証1部)の株価は急落しており、影響は小さくはなさそうだ。

(小林洋三)

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