給付金詐欺で菊間千乃弁護士が玉川徹氏を論破「名義貸しがダメですから」

 一昨年、新型コロナウイルス対策として国が支給していた持続化給付金。インドネシアに逃亡中と見られる男とその家族が約10億円を騙し取っていたことが明るみになり、国税局の職員らも同様の容疑で逮捕された。犯行の裏で、名義人集めに利用されたのがセミナーによる勧誘だ。
 
 この問題を深く掘り下げたのが、6月7日放送の「羽鳥慎一 モーニングショー」(テレビ朝日系)。国税局職員らが関与した詐欺事件では、「投資セミナー」と称して申請者を勧誘していたことを伝え、そのセミナーは大きく2つのタイプに分類され、給付金の申請方法をレクチャーする「指南タイプ」と、先払いで受講料を騙し取る「先払いタイプ」があったという。
 
 果たして、こうしたセミナーに勧誘され、詐欺と知らずに不正申請に手を染めれば犯罪に問われるのか。番組ではゲスト解説者の上原幹男弁護士によれば、「『提出書類の記載内容が虚偽かもしれない』程度の認識でも未必の故意があったとして罪が問われる可能性が高い」とのこと。さらに名義を貸しただけの場合においても、「共謀共同正犯が成立する可能性が高い」との回答だった。
 
 これに疑問を口にしたのが番組コメンテーターの玉川徹氏。「ちょっと聞きたいんですけど、『いや、私は騙されたんです』と…。ぜんぜん騙すつもりはなかった。むしろ名義を貸した、名義代としてお金が入ってくるっていう思いだったんですけど、それでもダメ?」と尋ねると、隣の元フジテレビアナウンサーの菊間千乃弁護士は「名義貸しがダメですから」とバッサリ。

 これに玉川氏は「あっそう…」と苦笑い。菊間弁護士は「銀行で名義を貸して、口座を作るっていう時に自分の免許証とかを渡して、名義貸して『やっていいよ』って言ったらそれだって銀行に対する詐欺になるわけだし」と説明。ダメ押しで「名義貸しって行為自体がダメなので」と論破した。

 対する玉川氏は上原弁護士と菊間弁護士を指して「お二人ともプロだから。『当然ですよ』って言うんだと思うんだけど、たとえばセミナーに行って、『もう名義を貸すだけですから』『よくあるじゃないですか』と。『名義を貸して業をやってるような人がいるじゃないですか』と。そういう風なことなんで、別に『大丈夫なんです』と言われて、『あ、私、騙されたんです』っていう風な話もあると思うんだけど…」と述べるも、上原弁護士は「助成金を申請する認識はおそらくあるはず」として、改めて詐欺罪が適用されると語った。

 ネット上では《玉川さん、名義貸しを軽く見過ぎてる》《名義を貸してお金くれるって、絶対に詐欺じゃん》《給付金詐欺の加担者が名義を貸したからウン億円も被害が出たのでは?》といった意見が寄せられ、改めて名義貸しのリスクの大きさを伝える放送内容となった。

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