調子に合わせてバットを…“史上最強助っ人”バースの知略を盟友・掛布雅之氏が公開

「過去の外国人選手の中で、バースほど日本の野球を考えて、日本野球に合うような形でやっていった外国人はいないんじゃないかと」

 元阪神・掛布雅之氏が6月4日、自らのYouTubeチャンネル〈掛布雅之の憧球【公式】〉にて、1985、86年と2年連続で三冠王に輝き、86年には打率.389のNPB記録を樹立した旧友、ランディ・バース氏の順応性の高さとクレバーさについて語っている。
 
 ホームランバッターながら、バース氏は2ストライクに追い込まれるとバットをやや短めに持ち変えていたという。また、疲労が蓄積する夏場には、相手バッテリーに気づかれないよう普段より短めのバットを使っていたことなど、きめの細かい対応をしていたそうだ。
 
 さらに、投手の甘いボールを誘うよう、インコースの厳しい攻めに寛容だったという掛布氏の心理戦を見習い、紳士的な対応に徹していたというバース氏。甲子園特有の浜風に合わせて左右に打ち分ける順応性も持ち合わせていたようだ。
 
「お前が4番にいてくれたから、オレは三冠王を獲れた。お前が3番打ってたら、お前が三冠王だったかもしれない…」

 自身のことを気遣い、そんな粋な言葉を残してくれたことも明かした掛布氏。
 
 バース氏が打ち立てたNPBでの華々しい記録は、日本人のような気遣いの賜物であったのかもしれない。
 
(ユーチューブライター・所ひで)

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