自民党がNFT「岸田トークン」配布も「周回遅れ」「デジタルゴミに」辛らつ指摘!

 5月29日におこなわれた自民党学生部の研修会で、出席者にNFT(非代替性トークン)を利用した岸田文雄首相や野田聖子大臣、小泉進次郎元大臣らの顔写真つきバッジが配布された。このバッジは「岸田トークン」などと呼ばれ、自民党青年局が主導して発行したものだが、ネット上では《デジタルゴミになるだけ》といった冷めきった声も上がっている。

「岸田首相がメタバースやNFTなどの次世代インターネットであるWeb3.0の新たなデジタルサービスを取り込んでいくことを表明したことを受けて、『NFTやメタバースなどに触れることで、Web3.0に慣れていただくため』と自民党青年部が研修会への出席証明・記念バッジとして制作したもので、都道府県対抗の政策コンテストの優勝チームに岸田首相の写真つきバッチが配られたと言います」(社会部記者)

 海外ではアメリカのバイデン大統領がデジタル資産の研究開発の加速を命じる大統領令に署名したり、イギリスのグレン財務相が国を世界的なハブにするための計画を発表するなどWeb3.0を積極的に取り入れる方針を打ち出しているが、今回の岸田トークンに対してネット上では《Web3.0に関して日本はすでに周回遅れだし、何の役にも立たない岸田トークンを発行したってデジタルゴミになるだけ》《Web3.0に取り組むためにまずは岸田トークンをという発想自体が自民党員たちのWeb3.0の知識の無さをあらわしていると思う》など批判的な意見も少なくなかった。

「岸田首相がロンドンの金融街シティーでおこなった講演で『岸田に投資を』と演説したことが話題になりましたが、今回の岸田トークンは投資目的で発行されたものではなく、あくまで新しい技術に触れるための青年局の取り組みですから、そこまで批判的になる必要もないと思います。日本には漫画やアニメ、ゲームなどWeb3.0で世界をリードできるコンテンツが数多くありますから、ぜひとも国を挙げて取り組んでほしいところです」(経済ジャーナリスト)

 岸田トークンがのちのち大きな価値をもたらすことになるよう期待したい。

(小林洋三)

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