土屋圭市「eスポーツのゲーマーが実車のレーサーに」/テリー伊藤対談【1】

 ドリフト走行を多用するスタイルから「ドリフト・キング」の異名を持つレーシングドライバーの土屋圭市氏。もうすぐ公開の映画では監修を務めるなど、車の魅力を伝えるべく幅広く活躍中だ。現在は天才テリーとテレビ番組で共演中。2人の車好きのトークもスピードオーバーに!

テリー 土屋さんとは昨日も「テリー土屋のくるまの話」(TOKYO MX)の収録で一緒でしたね。

土屋 ねぇ。毎日毎日すみません(笑)。

テリー でも、いつもそんなにじっくり話す時間があるわけじゃないから。まず、監修した映画「ALIVEHOON アライブフーン」がもうすぐ公開になりますよね。

土屋 そうですね。もう4年前からやってて。

テリー 監修って何をやったの?

土屋 台本見て、「これはつまんないから監修できません」って言ったり。

テリー アハハハハ。土屋さんはモノをハッキリ言うから。

土屋 台本もなんだかんだで4回ぐらい全部書き換えてますね。

テリー でも僕、見終わった後に元気出ましたよ。「よし、俺もやってやろう」みたいな。若い子も「明日から人生頑張ろう」って思うんじゃないかな。

土屋 そうだとほんとにありがたいです。

テリー ストーリー的にはゲームの世界で日本一のレーサーになった内気な青年が、ドリフトのチームにスカウトされて実車の世界に挑戦するっていうね。特にレースのシーンは「どうやって撮ったの?」って思うぐらい迫力がある映像なんですけども。実際、eスポーツのチャンピオンがリアルの世界で成功するっていうのは何%ぐらいの確率であるんですか。

土屋 100%ありますよ。例えば日産は7、8年ぐらい前から「グランツーリスモ」のチャンピオンを連れてきて「スーパーGT」という全日本のトップのレースに乗せてるんですよ。もう実車の世界で活躍してるゲーマーが3人いますよ。

テリー あ、そうなんだ。信じられないね。

土屋 それを映画のプロデューサーの方にお話ししたんですよ。ゲーマーって15年ぐらい前だと引きこもり族とか、暗いやつだとバカにされてたんですね。でも今は違いますよ。で、「それを映画にしたらおもしろいですよ」っていうところから始まったんです。

テリー なるほど。じゃあ、原案ですね。でもゲームって、例えばスキーとかバイクとかもありますけど、そのチャンピオンがリアルの世界で活躍するって聞いたことないじゃないですか。なんでレースだとできるんですか。

土屋 おそらくですよ。スキーとかバイクって全身を使うじゃないですか。でも車って、上半身だけじゃないですか。実際に運転した時に大きく違うのって、体にかかるGだけなんですよ。だから「ここを速く曲がるにはブレーキを踏むのか、放すのか」そういう感覚はゲームと同じなんですよ。

テリー でも、実際にぶつかったら死ぬじゃないですか。その恐怖心は、全然ゲームとは違いますよね。

土屋 もちろん消えていくヤツもいますよ。日本のスーパーGTに外国人選手が3人来たんですけど、ヤン・マーデンボローっていう選手以外は消えましたね。

*テリー伊藤対談【2】につづく

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