全柔連の全国大会廃止に小倉智昭が賛同した理由「インターハイの夢を今も…」

 アナウンサーでタレントの小倉智昭(74)が5月22日放送の「そこまで言って委員会NP」(読売テレビ)に出演。全日本柔道連盟(全柔連)が小学生の全国大会を廃止することに、自身の高校時代の辛い経験を踏まえて熱く持論を語った。

 全柔連は今年3月、小学生の一部の全国大会を「心身の発達途上にあり、事理弁別の能力が十分でない小学生が勝利至上主義に陥ることは好ましくないものと考えます」として廃止することを発表。“勝利至上主義”がもたらす、選手と指導者間の不当なパワーバランスが引き起こす体罰問題や、無理な体重の増減量などによる健康問題へのアプローチとして、この廃止に賛成する声もあれば、「全国大会を目指してきた子供の夢を奪うことになる」という否定的な声もある。この日の放送でも様々な意見が飛び交う中、小倉は「全国大会は高校生からにするべき」と廃止に賛同した。

 小倉は「僕は柔道だけでなく、大半のスポーツは小学校、中学校で全国大会のような大規模な競技会をやめるべきだと思います。子供の頃のいちばん大事な成長期に激しいスポーツをやったりすると、必ず膝とか関節とかに歪みが出てきて、年取ってから傷んだりそういう原因にもなるんですね」と身体への負担の大きさを理由に廃止を支持。さらに、精神面への影響についても、自身のインターハイ出場の際の経験を振り返り、好ましくないと語った。

 4×400mリレーのアンカーとしてインターハイに出場したことのある小倉は「全国大会まで、走るたびに素晴らしい高校記録を出して、インターハイに臨んで、『絶対に優勝間違いない』って言われてたのに、メンバー4人全員が食あたりを起こして…特に食いしん坊の僕は1番酷くて、アンカーで僕が1人抜かれて決勝行けなかったの。で、その時の夢を今でも見る。悔しくて悔しくてね。で、そういうこと、例えば甲子園でエラーして、そいつのために優勝できなかった話とかいっぱいあるじゃないですか。高校くらいになって、精神力がついてきたらそういう事があっても立ち直ることができるかも分からないけど、小学校・中学校でもしそんなことがあったら、僕は精神面においてもマイナスのことが多いと思うんだよね」と精神的に辛い想いをした体験を振り返った。

 実体験エピソードを交えた主張に、ネット上では《同感です。子供の将来の運動機能は大人が保証すべき》《さすが小倉さん正論》という声もあがったが、《小倉さんの意見却下!子供のケアをしきれない情けない大人の意見だ》《小倉さんのトラウマエピソードって誰しも人生の中で経験すると思う。大人がそれをどうフォローするかを考えるべき》と視聴者間でも賛否を巻き起こした。スポーツに励む子供達にとって、より良い環境づくりが求められている。

(浜野ふみ)

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