「くら寿司」従業員のパワハラ告発相次ぐ!報道で広がる「ブラック認定」の指摘

 5月10日、回転寿司チェーン大手「くら寿司」の従業員が上司からパワハラを受けたとして、今夏までに損害賠償を求める訴訟を起こす意向であることが「週刊文春」によって報じられた。同社にはパワハラが疑われる報道が続いているため、ネット上ではくら寿司をブラック企業扱いする声も少なくない。

「記事によれば、訴訟を起こすと示しているのは埼玉事務所にパートとして勤務する事務スタッフのAさんで、入社当初から社会保険への加入を希望していたそうですが、上司からは『社会保険には枠がある』と放置されていたといいます。しかも納得がいかなかったAさんが労務を管理する部署に聞いたところ、社会保険に枠が存在しないことが発覚。その問い合わせた行動を知った上司からは『ふざけんなよ、クソ!』などと暴言を吐かれたというのです」(ネットライター)

 くら寿司といえば先月、山梨県の店舗の駐車場で店長が焼身自死するという痛ましい事件が起こったばかり。文春によると、複数の従業員や元従業員の話として、この店長は上司のスーパーバイザーから日常的にパワハラを受けていたという。これに対して同社は「(自死は)当社における業務に関連しない店長の個人的な事情」と説明しているにもかかわらず、店長の遺族に対しては「マスコミにしゃべるなら訴える」と恫喝したとも報じられた。

「相次ぐ報道にネット上では、《記事を読む限りでは、くら寿司ではパワハラが蔓延しているブラック企業だと感じるし、かなり根は深そう》《以前からくら寿司のブラック体質を噂には聞いていたが、ここまでヒドいとは…》など“ブラック認定”する声も多く、中には《くら寿司は1皿税抜100円を維持する宣言をしてるけど、こういう従業員の犠牲によって成り立っていると考えると恐ろしい》と推測するコメントもありました。くら寿司の2021年10月期の営業損益は26億7800万円の赤字に転落しており、過去最高の売上を記録したライバルの『スシロー』に水をあけられた格好となっています。今年に入ってから随分持ち直してきてはいますが、最近はパワハラなどに顧客も敏感になっていますからね。これ以上、同じような報道が続くようであれば、売上にも影響を及ぼしてくる可能性もあるのではないでしょうか」(経済ジャーナリスト)

 週刊文春によれば、全国の従業員や元従業員からくら寿司でパワハラを受けたとする告発が編集部に続々と寄せられているというが、果たして…。

(小林洋三)

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