栃木県真岡市の和菓子店店主が、柏餅の大量注文がキャンセルされたと助けを求めるツイートを投稿したところ、キャンセル分に加え追加製造分までが完売したという。翌日には「グッド!モーニング」(テレビ朝日系)がこれを報じたことで大きな話題となったが、最近はこうした食品のドタキャンによるSOSがSNSで相次いでいるため、ネット上では懐疑的な意見も少なくない。
「5日、和菓子店の店主が自身のTwitterに『「拡散希望」大きな注文のキャンセルがあり、柏餅が大量に余ってしまい困っています。 期限は当日なのでご助力いただけたら幸いです』と投稿しました。『グッド!モーニング』によれば、柏餅の500個の予約があったのは1週間前でしたが、受け取り当日の昼頃に予約した人物から『日付を間違えた。キャンセルさせてほしい』と連絡があったといいます。そこで、SNSの拡散力に希望を託すと、なんと投稿からわずか1時間で予約分の500個は完売し、あまりの人気で急遽追加で製造した500個もすべて売れたといいます」(ネットライター)
食品ロスになる窮地をSNSを使ったことで多くの親切な人々が救った美談にも思えるが、つい先日にはフルーツサンド専門店が「ヒルナンデス!」(日本テレビ系)での取材をドタキャンされたことで、放送の反響を想定して用意した1000個のフルーツサンドを「助けてください!」とInstagramに投稿したことが話題になったばかり。そのためネット上では《ドタキャンをSNSで呼びかけて助かりましたってパターン最近多すぎない?》《何で店側はキャンセルした側の責任を追及しないんだろうっていつも思う》《大量予約をキャンセル料もなしで受けるって、どういうことなんだろうって、いつも思う》など疑問の声も見られる。
「件の和菓子店の店主は『キャンセルしたお客様ですが、ごねるだけ労力を削がれるので諦めるしかありませんでした。キャンセル料もいただいておりません。電話の感じも良く、今まで大口のドタキャンは経験がなかったので安易に信用してしまった当店に落ち度があります』とキャンセルを受け入れた理由を説明しています。ただ、これではキャンセルしたもん勝ちになってしまうので、SNSを使って多くの人に協力をもらったのであれば、しっかりとキャンセルした人の責任を追及して、それを説明するべきだとは思います。端午の節句に柏餅を予約して日付を間違えたなんて話はとても信じられませんしね。今後もドタキャンがおこらないよう、またドタキャン商法などと言われないためにもドタキャンを野放しにするべきではないと思います」(フードジャーナリスト)
今後、SNSでドタキャンの助けを求める販売店は、ドタキャンした人への責任追及もしっかりとおこなう必要があるだろう。
(小林洋三)