3月16日、第一生命保険が、毎年恒例の「大人になったらなりたいもの」アンケート調査の結果を発表。小学校、中学校、高校とすべての世代の男子で「会社員」が1位だったことが明らかとなり、ネット上では《子供たちに夢がなさすぎる》といった声もあがっている。
男子のなりたいもの1位に「会社員」がランクインするのは昨年に引き続き2年連続となるが、1989年から実施されている同調査で会社員やサラリーマンがトップ10にランクインするのは、去年が実に31年ぶりのことだった。なお、今年の小学生男子の2位は「YouTuber/動画投稿者」で3位は「サッカー選手」だったが、中学生と高校生の2位は「公務員」で3位は「ITエンジニア/プログラマー」と、堅実な職業が並んでいる印象だ。
なお、会社員になりたい理由としては「好きだから」「働きやすそうだから」といったものが多く、第一生命保険は「リモートワークの普及が加速したことで、働く場所を選ばない自由な働き方やワークライフバランスについて意識が高まっている」と分析しているものの、ネット上では《父親の働く姿が間近で見れたからといえば聞こえはいいが、それにしたってみんながみんな会社員になりたいって夢がなさすぎるだろ》《将来なりたいのが会社員ってあまりに漠然としすぎ。とりあえず会社員でいいかって感じなんだろうな》など、寂しさを覚える人も少なくない。
「コロナ禍で多くのエンターテインメントやスポーツなどがなかなか観客を多く入れられなかったこともランキングに影響している可能性はあると思います。お家時間が増えたことでYouTuber/動画投稿者がもっと伸びるかと予想されましたが、中学生や高校生の男子ではトップ5にも入らなかったのは意外でした。ともあれ、まん延防止等重点措置が解除され、子どもたちには外に出て色んなものに触れて感じてもらいたいものです」(小学生向け雑誌記者)
会社員になりたいというのは決して悪いことではないが、あまりにも堅実過ぎると感じるのは筆者だけではあるまい。
(小林洋三)