日本人で初めて宇宙に行ったあの人は、脱原発運動家になっていた!?

 12月8日、カザフスタンのバイコヌール宇宙基地から搭乗するロケットの打ち上げが予定されているファッション通販サイト「ZOZO」創業者で、実業家の前澤友作氏。

 宇宙では地上から約400キロ上空のISS(国際宇宙ステーション)に12日間滞在する予定だという。日本の民間人で宇宙を訪れるのは前澤氏が2人目。最初に行ったのはTBS記者だった秋山豊寛氏。1990年12月のことで、今から31年も前だ。

 ちなみに宇宙飛行士を含めても秋山氏が日本人初。まさにTBSの社運を賭けた一大プロジェクトで、打ち上げ時や宇宙滞在中は連日放送され、アラフォー世代以上はリアルタイムで観ていた人も多いだろう。でも、秋山氏のその後についてはあまり知られていない。

「現在は三重県大台町で農業を営んでおり、その一方で反原発に関する講演などの啓蒙活動を行っています」(大手紙記者)

 実は、TBSを95年に退社。それから福島に居を構えて農業を始めるも東日本大震災で被災して群馬へ避難。その後は京都に移住し、17年からは今の場所で暮らしているという。

「震災発生時、福島第一原発30キロ圏の田村市に住んでおり、終の棲家から離れざるを得なくなったそうです。今はすでに79歳と高齢ですが、それでも反原発運動に精力的に取り組んでいる背景には原発難民となった自身の経験が大きいようです」(同)

 宇宙飛行士の多くは宇宙で過ごした体験がその後の人生に大きな影響を与えている。もともと海外支局などで活躍するエース記者で、宇宙でも特派員を務めた唯一のジャーナリストとあれば、いくらでも活躍の場はあったはず。それが50代前半で山奥に引っ込んでいることから、やはり秋山氏にとっても宇宙は価値観を変える契機になったようだ。

「海外の宇宙飛行士だと、宗教に目覚めたりするケースもありました。秋山氏のようにお金以外の豊かさを求める人も多く、前澤氏も宇宙から帰還した後、どのように変わるのか注目しています」(同)

 今までと変わらないままなのか、まったくの別キャラに生まれ変わるのかは気になるところ。いずれにしてもまずはロケット打ち上げの成功と無事の帰還を祈りたい。

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