前澤友作氏「シンママ限定マッチングアプリ」が1日で停止で残された致命的な課題

 実業家の前澤友作氏が監修したシングルマザー限定のマッチングアプリ「coary(コアリー)」が1月27日にリリースされたものの、ネット上で批判が殺到したため翌28日にはアプリの配信が停止された。シンママの出会いを応援するアプリの何が問題だったのだろうか?

「前澤氏は『前澤友作ひとり親基金』を創設するなどひとり親の支援に取り組む中で、単なる金銭的な支援ではなく、ヒトや社会との繋がりを望む方が多くいることを知ったといいます。そこで、子どもの年齢層や性別、人数、元配偶者との関係性など、相手に事前に理解して欲しい内容を表示することができ、女性は無料で利用できる(男性は3カ月1万1400円から)などまさにシンママに特化したマッチングアプリが開発されたのです」(ネットウオッチャー)

 しかし、コアリーの配信が開始されたと同時にネット上では、子どもへの性的虐待を目的にアプリが悪用されるのではないか、などと懸念する声が相次ぎ、批判が殺到した。これを受けて前澤氏は、「不測の事態を懸念される皆様のご意見や、現在の状況を鑑み、より慎重に進めるべきと判断し、配信を停止しました」とリリースからわずか1日での配信停止を決断。今後は、コンセプトや機能、サービス内容を見直して、改めて方針についてお知らせをするという。

「前澤氏はシンママへのヒアリングを重ね、懸念に対する予防措置や監視体制を整えてきたといいますが、コアリーでは子どもの性別や年齢がすぐに調べられることから小児性愛者が紛れ込む可能性は十分にありますし、それを排除する対策にも不安が残ります。また、ほかにも接近禁止命令が下された元配偶者などが情報から相手を探せてしまう可能性もありますし、色々と危うい部分が多かったので素早い配信停止は正しい判断だったと思います。シンママに限定してしまうと、どうしても子どもや貧困につけ込む男性が入り込むリスクがあるため、安心して利用できるようなマッチングアプリを開発してもらいたいものです」(フリージャーナリスト)

 何か事件が起きる前に配信が停止されて良かったと言うべきだろう。

(小林洋三)

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