10月29日、「吉野家」が牛丼メニュー価格改定を発表し、並盛は387円から426円へおよそ10%の値上げとなった。また同日にはカルビーも「ポテトチップス」の一部を2022年1月から10%程度値上げすると発表。こうした事態にネット上では落胆の声が相次いでいる。
「吉野家は値上げの理由を『昨今の急激な輸入牛肉の価格高騰や原油高の影響を受け、自社努力だけでは現在の価格を維持することが困難な状況となりました』と説明。並盛は14年以来7年ぶりの値上げとなり、特盛、超特盛などもそれぞれ10%前後値上げされました。牛丼チェーンではライバルの『松屋』も9月に『牛めし』と『プレミアム牛めし』を統一することで実質的な値上げに踏み切っています」(フードライター)
また、カルビーは決算短信の発表と共に「価格改定および内容量変更に関するお知らせ」を発表。「高温・干ばつの影響による北海道産原料ばれいしょの減収」や「一部原材料価格が大幅に上昇」していることから、来年1月24日より順次「ポテトチップス うすしお味(60グラム)」など17商品を7~10%程度値上げし、その他の「ポテトチップス」や「じゃがりこ」は価格据え置きで内容量を減らす、実質値上げを行うとしている。
「これにネット上では《給料は上がるどころか下がっているのに、物価だけはどんどん上がっていく…》《むしろ、吉野家もカルビーも今までよくこの値段で耐えてくれたと思う。日本の景気が一向に良くならないのが悪い》《輸入牛肉や原油価格も高騰してるし、値上げは仕方ないと理解してるけど、なんかスゴくショックだ》など悲観的な声が多く見られました。牛丼やポテチだけでなく、冷凍食品や小麦粉、パンなども値上げがすでに発表されていますし、ライフラインである電気料金やガス料金はすでに12月の値上げが発表され、4カ月連続の上昇となるなど、節約するのも難しい状況になっています」(経済ジャーナリスト)
今後も値上げの波は収まる気配はなく、新型コロナウイルスの再拡大なんてことになったら、身も心も厳しい冬になるかもしれない。
(小林洋三)