マウンド蹴り上げ涙…上原浩治“涙の敬遠”事件を松井秀喜が本音回顧

 巨人からMLBに渡り、ともに大活躍した投打のヒーロー、上原浩治氏と松井秀喜氏。そんな2人の豪華なペアショットが実現した。

 上原氏のYouTubeチャンネル「上原浩治の雑談魂」の、10月18日付け〈【上原浩治×松井秀喜】ペタジーニ敬遠事件から22年…初めて松井さんに当時の本音を聞きました「〇〇しとろ思ってた…」【ゴジラYouTube初上陸SP 1/3】【35万人突破記念】【巨人】〉と題された投稿回に、松井氏が出演した。

 となれば、話題はおのずと1999年の「涙の敬遠」へ。上原氏は1年目のルーキーイヤーに20勝を挙げ、最多勝利、最優秀防御率、最多奪三振といった数々のタイトルを獲得。さらに沢村賞、新人王に輝くなど、目覚ましい活躍を見せたのだが、一方で松井氏にとっては、前年に続いて2度目の本塁打王がかかっていた。
 
 10月5日、ヤクルトスワローズとの対戦時には、中日ドラゴンズの優勝が決まっており、この試合の注目は松井氏とロベルト・ペタジーニとの本塁打王争いだった。松井氏は敬遠気味の四球で歩かされ続け、この日に登板した上原氏にもペタジーニの第3打席でベンチから敬遠のサインが出された。上原氏はベンチの指示に従いペタジーニ氏を歩かせのだが、悔し涙とともに、マウンドの土を蹴り上げるといった姿を見せたものだ。
 
 当時、センターから見守っていた松井氏に上原氏が心境を訊ねたところ、「オレは勝負しろよって思ってたよ。(中略)自分が何回か敬遠されたから、お返しで返せってことになったんだろうけど。キミの場合、ペタジーニから打たれる心配は無かったから、勝負すりゃ良いのに」と、上原氏の実力を十分に買っていたようだ。
 
 結果、この年の本塁打王は逃した松井氏だが、球界のレジェンド2人の男気が聞ける、たいへん見ごたえのある動画であった。
 
(ユーチューブライター・所ひで)

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