安倍元首相のYouTube開設に出た“ツッコミ”と“諦め”

 自民党の安倍晋三元首相が、10月19日に自身の公式YouTubeチャンネル「あべ晋三チャンネル」を開設した。22日現在で、早くもチャンネル登録者数は約20万人と活況だが、投稿動画のコメント欄はすべてオフになっているため、《国民の声をしっかり聞いて》といった声も少なくない。

 今のところ、どれも1分程度の短い動画が3本投稿されており、1本目の動画では「コロナ禍の中での選挙戦。今までのやり方を変えなければいけません。どうやって皆さんに私の考え方、理念を伝えていくか、政策を説明させていただくか、やはりSNSを活用しなければならないと考えました」とYouTubeチャンネルを開設した理由を説明している。

 元首相のチャンネル開設にネット上では、持病の悪化が原因で首相を辞任していただけに《どれだけ元気なんだよ!》といったツッコミや《まずは激辛ペヤング食べてみたからはじめてみようか》など新人ユーチューバーいじりがある中で、《コメント欄オフがすべて。この人は国民の声を聞く気なんてない》《今までのやり方を変えなければいけませんって言うけど、結局は今までと変わらず聞き耳なんて持たないんだろ》など批判的な意見も数多く見られた。

「モリカケや桜を見る会など十分に説明責任が果たされず、うやむやのままの問題がありますから、そういうしたことをコメント欄で質問したかったと思う人も多かったのではないでしょうか。ただ、『あべ晋三チャンネル』はもちろん、衆院選用に作られたフシもあることから、今後も視聴者とコミュニケーションを取るような企画は行われず、投票日まで一方的に政策や理念を話す短い動画がアップされる可能性は高いでしょう。いつまで続くか見モノです」(ITジャーナリスト)

 まずは「100の質問に答える」企画でもやってみてはいかがだろうか。

(小林洋三)

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