岸田政権の「ブラックボックス」をブチまける(3)若手閣僚にも希望なし

 もはや笑いが止まらないのが、初入閣となる金子原二郎農林水産相(77)と二之湯智国家公安委員長(77)の喜寿コンビだ。

「金子氏は諫早湾干拓事業で、親族企業による不正入植疑惑が、そして二之湯氏は過去に複数回にわたり1000万円超の高額出所不明金が明らかになっている。しかも、二之湯氏は来夏の参議院選挙には出馬しない。もはや思い出作りの廃品回収入閣でしかない」(政治部デスク)

 残された希望は若手閣僚だが‥‥。

「狩猟免許を持ちジビエ料理が得意で〝永田町のハイジ〟と呼ばれる牧島かれんデジタル相(44)ですが、早くもNTTの会員制レストランで5万円のフルコース接待を受けていたことを認めている」(ジャーナリスト)

 政治とカネの癒着に、老いも若きも年齢は関係ないということだ。

「新内閣では若手を登用したというが、山際大志郎経済再生相(53)、小林鷹之経済安全保障担当相(46)などは、どちらも甘利幹事長の人脈になる。総裁選で『党風一新の会』を立ち上げ、若手のリーダーを気取った福田達夫氏(54)がいきなり党総務会長に任命されたが、ベテラン議員の前で力を発揮できるとは思えない。すべては、選挙向けの話題作りでしかない」(ジャーナリスト)

 発足間もなく解散、19日公示、31日投開票に向けて突き進む岸田内閣だが。

「国会会期が長引けば、それだけ野党からスキャンダルの追及を受けることになる。その火種をつぶすためにも前倒しで衆院選を打ち出した。選挙では宏池会の創始者である池田勇人元総理のキャッチフレーズを使い、『令和版所得倍増計画』を打ち出したが、60年代の高度成長期ならまだしも、この低成長時代に所得が増えるわけがないのは自明の理でしょう」(政治部デスク)

 機を見るに敏の奇襲戦法に出たつもりの岸田総理だが、歴史に残る短命政権にならない保証はない‥‥。

*「週刊アサヒ芸能」10月21日号より

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