立浪和義氏、中日の「ブライト健太」1位指名を予言していた!

 正式発表はシーズン終了後となるが、立浪和義氏が来季の中日監督に就任する。加藤宏幸球団代表が監督就任を要請したことを明かし、立浪氏も前向きな返答をしたそうだ。

「与田剛監督が投手陣を立て直したので、次は立浪氏に打線を強化してもらい、優勝を狙うつもり。立浪氏がヤル気満々なので、チームも活気づくのではないか」(地元関係者)

 新体制に期待する声が多く聞かれた。

 しかし、同時にこんな情報も飛び交っていた。10月11日のドラフト会議において、「立浪氏が暗躍していた」というのだ。

「地元愛知県のローカルTV局の番組で、中日の指名選手を予想していました。そこには立浪氏も出演しています」(同前)

 番組MCや取材記者たちは、地元選手や甲子園で活躍した小園健太投手(市立和歌山)、達孝太投手(天理)、隅田知一郎投手(西日本工大)など有名どころを1位指名に推していた。

 しかし、立浪氏だけは違った。

「ブライトがいい。僕なら、アドゥ・ブライト・健太(上武大)を獲る」

 立浪氏は中日の打線強化や現有外野手の高齢化などを挙げ、欲しい、必要な選手と訴えた。

 そしてドラフト当日、立浪氏の「欲しい」は現実となった。

「近年、中日の1位指名は根尾、石川、高橋と地元出身選手が続いています。地元出身の選手が指名されると、中京地区は盛り上がります。その反対に、地元の有望選手を指名しなかったときは反発の声も大きく…」(名古屋在住記者)

 アドゥ・ブライト・健太選手は中京地区では無名に近く、東京都出身だ。指名直後はやはり、「誰? 知らない」とファンのガッカリ声も聞かれたが、地元TV局での立浪氏の事前発言が広まるにつれ、「次期監督が惚れ込んだ逸材」と言われるまでに変わった。

 無名選手を“期待の新人”に一変させた戦略は、「お見事!」としか言いようがない。かなりしたたかな指揮官になりそうだ。

(スポーツライター・飯山満)

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