「『シンパイ賞』が終わるってみんな言って残念がってくれてるみたいだけどね。若手(芸人)いっぱい出てくれたからね。申し訳ないね。我々の力不足で…本当に申し訳ない」
爆笑問題の太田光が悔しさをにじませたのは、8月31日深夜放送のラジオ番組「JUNK 爆笑問題カーボーイ」(TBS系)でのこと。19年に放送スタートした「爆笑問題のシンパイ賞!!」(テレビ朝日系)は20年秋の改編で「爆笑問題&霜降り明星のシンパイ賞!!」としてリニューアル。後番組の「テレビ千鳥」とともに日曜の夜10時台を盛り上げてきたが、今年9月をもって打ち切りになることが伝えられていた。
「『シンパイ賞』が打ち切りになり、空いた枠で、くりぃむしちゅーの『くりぃむナンタラ』が始まります。『シンパイ賞』は『テレビ千鳥』とともに局内での評価は高く、3月に行われた番組審議会でも編集と構成の妙を絶賛する声が相次いでいました。それだけに、業界では『シンパイ賞』だけが打ち切りになることを不思議に思う声も。ただ、世帯視聴率はどちらも好調とは言えませんが、ネット配信での再生回数や若い世代をターゲットにしたコア視聴率では『テレビ千鳥』が圧倒していましたからね。しかし、視聴者の若返りが目的ならば、なぜその枠にベテランのくりぃむしちゅーを起用するのか、という点も疑問が残るところです」(テレビ誌ライター)
日曜夜の冠番組を死守した千鳥は、土曜の夜にも進出。10月からは新たな冠番組「千鳥かまいたちアワー」(日本テレビ系)をスタートさせる。まさに飛ぶ鳥を落とす勢いの千鳥だが、8月29日(日)にフジテレビ系列で放送された特番「FNSラフ&ミュージック〜歌と笑いの祭典〜」を“途中退席”していたことはあまり知られていない。
「松本人志と中居正広、ナインティナインが司会を務め、千鳥はアンタッチャブルとともにアシスタントとして番組を盛り上げていましたが、夜の10時過ぎから、千鳥が座っていたポジションが空席となっていました。これは何を隠そう、真裏のテレビ朝日で『テレビ千鳥』がオンエアされていて、裏かぶりを避けるための措置。番組が終わった10時55分頃には再び姿を見せていました。ただ、千鳥がいなくなった時間にはウッチャンナンチャンの内村光良が前日のオファーを受ける形でサプライズ出演していたこともあり、人気コンビの不在に気づく人はごく一部の目ざとい視聴者だけだったかもしれません」(前出・テレビ誌ライター)
さすがに“モロかぶり”だけは回避したようだが、テレビ朝日の懐の深さと千鳥の売れっ子ぶりが際立つ“真夏の珍事”だったようだ。