お隣の国、韓国が今、UFO騒動に沸いているという。19日配信の韓国中央日報(日本版)によれば、韓国の全羅北道全州に住む40代の男性が、先月23日、自宅前の上空で「未確認飛行物体(UFO)」と推定される複数のオレンジの光を目撃した、と証言。全州ではほかにも同様の光を見た、との証言が複数あり、大聖洞に住む女性が自宅前にある高徳山上空で不審な光の集合体を目撃、携帯電話のカメラでの撮影に成功した、と報じた。
「撮影されたのは10秒ほどの映像で、赤色を帯びた強烈なオレンジ色の発光体の集まりが瞬時に二つに分かれ、それが消滅する様子が収められていたそうです。そこで、韓国UFO調査分析センターが国防部に確認すると、当日は軍部隊による該当するエリアで照明弾投下訓練が行われていなかったことが公式文書で確認され、スワッUFOの出現では? と大騒ぎになったようです」(エンタメ誌ライター)
韓国UFO調査分析センターというのは、2001年に設立された民間機構で、同機構の所長は取材に対し「発光体の出現と消滅過程に規則性があり、その動きは極超音速以上」と説明。音は空気中の温度が摂氏20度の時、1秒あたり343.2メートル移動するそうだが、極超音速は、通常の音速のなんと5倍以上で「物体2個が合体していて分離したのか、あるいは一つの物体が2個に分裂したのかは分からないが、1秒にもならない瞬間に、超音速で何の騒音もなく消えるのは、既存の飛行物体では説明が不可能」とコメント。UFO説を唱えている。軍事ジャーナリストが語る。
「アメリカでも6月下旬、米情報機関を統括する国家情報長官室がUFOに関する報告書を公表しましたが、その中には2004年〜21年秋までの間にUFOとみられる報告が144件もありました。国防総省の対策チームなどが分析した結果、うち1件に関しては、『空気の抜けたバルーン』だったことが判明したものの、残り143件は実体不明で、特定できなかったと言います。こういった情報は軍事機密的な要素が強いため、ほぼ公表されることはありませんが、世界各国でも、同様の事例が数多く報告されていることは事実です」
とはいえ、これらがすべて「UFO」と認定されるかというと、さにあらずで、
「たとえば、大気のゆらぎなどの自然現象もありますし、バルーンやドローンといった場合も多い。さらには、政府の極秘開発物、あるいは他国による開発物の場合も少なくありませんが、当然のことながらそれらは軍事的にも機密事項になります。これらのカテゴリーに入らない未確認飛行物体がUFOと分類されわけですが、今回の韓国の場合は、判断材料が少なすぎるため、これだけのデータでUFOと断定するのはいささか性急だと思いますね」(前出のジャーナリスト)
そんなこともあり、UFO騒動に沸く韓国に対し、日本のSNS上では《その程度で騒ぎ過ぎでは?》《韓国UFO調査分析センターなる組織があるんだ?》《未確認飛行物体?いやいや焼きそばでも見たのとちゃぃますか?》といった冷ややかなコメントが散見されたが、真相はさて。
(灯倫太郎)
*写真はイメージ