57年ぶりの五輪というのに、東京はおろか、全国的にドッチラケなムードが漂っている。誰がこんな嫌われ大会にしたのか。識者や担当記者らのコメントをもとに導き出した戦犯ランキングで「真犯人」を徹底追及する!
大半が無観客での開催となった東京五輪はどうすべきだったのか─。読売新聞オンラインが7月12日に配信した世論調査の結果では、「中止する」と答えた人が41%に上り、大会直前でも、反対の声が根強いことが明らかになった。
それも仕方ないだろう。これまでも国民から五輪離れを助長する事態が次々と明らかになったのだから。
「開会式は一般客1万人に制限、ただし大会関係者は別枠で最大1万人が入場」
「飲食店で酒類提供を自粛要請する中、五輪会場での酒類販売を検討」
チケット保有者は土壇場で肩透かしを食らい、東京のパブリックビューイングは全て中止。これでどうやって盛り上がればいいというのだ。
そんなゴタゴタ続きでドッチラケの口火を切るのは、女性蔑視問題で戦犯ランキング「5位」につけた東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗前会長(84)だ。今年2月、日本オリンピック委員会臨時評議員会で、
「女性がたくさん入っている理事会は時間がかかる」
と発言。翌日に撤回し、国際オリンピック委員会(IOC)も「問題は終わった」と擁護に回る。が、コールセンターに批判が殺到。大会ボランティアも次々と辞退する騒ぎに発展したことで、森氏はやむなく辞任に追い込まれた。
これで大人しく隠退するのかと思いきや、懲りていないようで‥‥。
「7月6日に出席した都内の会合で、ほとんどの会場が無観客開催になったことに触れ、『早くから無観客だっていいじゃないかと言っていた』と、自分は昨年から検討していたと豪語したんです。五輪以外でも、来春の石川県知事選で馳浩元文部科学相(60)の擁立が浮上すると、地元の森氏も支援に回るとみられ、表舞台から退くつもりはまったくない」(政治部記者)
もう一人、発言でゲンナリさせたのは、「4位」に入った、開閉会式の演出を統括していたクリエイティブディレクター・佐々木宏氏(67)。
「今年3月に文春砲で、出演予定者だったタレントの渡辺直美(33)に対し、容姿を侮辱した内容の演出プランを提案していたことが判明。実は組織委内で、謝罪させた後に留任させる声もあったのですが、米メディアのブルームバーグが『新たな頭痛の種』と報じるなど波紋は広がり、辞任しました」(スポーツ紙記者)
五輪開幕まで4カ月と迫ったタイミングでのゴタゴタ騒ぎを前に、後世に語り継がれるような開閉幕式は準備できないと悟った国民も多かっただろう。