7月1日からマヨネーズや小麦粉といった食材の値上げが相次ぎ、家庭のみならず飲食業にも大きな打撃を与えている。
「『キユーピー』や『味の素』では約8年ぶりの値上げに踏み切り、家庭用のマヨネーズが最大で10%も高くなりました。原因は主原料である食用油が高騰しているからなのです。日清オイリオグループは、今年に入ってすでに2度、食用油の価格を値上げしていますが、8月にも1kgあたり50円の値上げをすることを再度発表しています」(フードライター)
現在、食用油の価格高騰が続いている原因の一つに、中国での需要の拡大がある。中国では主に大豆油を使用しているが、新型コロナウイルスから経済が急回復したことで食用油の使用量が急増し、国内生産した大豆油だけでは賄いきれなくなり、世界の油の価格を高騰させているのだ。
さらに今年に入って肉の価格が値上がっているのも中国の旺盛な食欲によるものだという。
「6月に米国産牛肉の価格が高騰し、『吉野家』の牛丼が値上がりするのではないかと話題になりましたが、実は今も米国産牛肉の価格の高騰は続いているのです。豪州産牛肉が干ばつの影響で不足しているというのもあるのですが、内政干渉問題など巡って中国とオーストラリアの関係が悪化したことにより、中国が豪州産から米国産の牛肉に輸入先を切り替えて買いまくっているため、今後はさらに価格が上昇する可能性も高いと見られています」(経済ライター)
税金の値上がりや公共料金の値上がり、そして食材の値上がり、どんどん家計は圧迫される一方だ。
(小林洋三)