福島・飯野町に日本初「UFO研究所」が設立されたワケ

 先日、米国国家情報長官室は、分析しても正体が特定できなかった未確認飛行物体(UFO)が144例あったとの衝撃的な報告書を公表。これを受けて加藤勝信官房長官は6月28日、会見で「防衛や警備に影響を及ぼす恐れがある情報を得た場合には、適切に対応することとしている。空中における識別不能の物体でもこれは同様」と政府のUFO対応についてコメントしている。

 それに先立ち、24日には福島市内に国内初となるUFO専門の民間調査機関「国際未確認飛行物体研究所(UFO研究所)」が開設。所長には超常現象や都市伝説などを紹介する老舗ミステリー雑誌『月刊ムー』の三上丈晴編集長が就任した。

 ちなみに研究所が設けられたのは、福島市の中心部から南東に10キロほどの飯野町にある『UFOふれあい館』。宇宙人やUFO関連の資料や展示物があり、「以前からマニアの間では有名なB級スポットだった」と話すのは同施設の取材経験のあるライターだ。

 昔からこの辺はUFOが多数目撃されている地域。特に施設のある「千貫森」はキレイな円錐形をしており、ピラミッド説がある山としても知られているという。

「そもそもUFOふれあい館自体も80年代末に国のふるさと創生事業で全国の各市町村に交付された1億円を使って建てられた観光施設。今回のUFO研究所にしても真面目な調査機関というより話題作りや町おこし目的といった意味合いが強いようです」(同)

 なお、UFOや宇宙人を町おこしに利用している自治体としては、能登半島にある石川県羽咋市も有名。「宇宙人サンダーくん」というゆるキャラが人気で、地元の『宇宙科学博物館 コスモアイル羽咋』では米国や旧ソ連の本物の宇宙船を展示。さらにUFO関連の資料を集めたコーナーもあり、名誉館長を務めるのはUFO研究家としての顔を持つテレビプロデューサーの矢追純一氏だ。

 町おこしに力を入れる自治体は多いが、UFOや宇宙人といったひと味違った形での地域創生に取り組んでいる地域もあるのだ。

(高島昌俊)

ライフ