倒れる人も!?「ウーバーイーツ」が導入した“徒歩配達”に大きな懸念

 フードデリバリー「Uber Eats」を運営するUber Japanは、徒歩で商品配達ができる仕組みを6月22日から東京23区で試験的に導入したことを明らかにした。しかし、今年の夏はダブル高気圧が到来し猛暑になることが予想されているだけに「夏場は大丈夫?」と心配する声が相次いでいる。

「現在、Uberの配達員は自転車、原付バイク、軽車両から配達方法を選択していますが、専用のスマートフォンアプリから『徒歩』に変更して切り替えることが可能となっています。これまで『Uber Eats』では自転車やバイクなどがなければ配達員にはなれませんでしたが、対象地域では何も持っていなくても登録することが出来るようになったわけです。現在、フードデリバリー業界は競争が激化しているので、少しでも配達員を増やし効率的な配達をおこなえるようにする狙いがあると見られています」(ITジャーナリスト)

 海外ではニューヨークや香港などの大都市ですでに徒歩配達が導入されており、自転車やバイクなどを駐輪する手間を省け階段や細い路地などを利用できることから、都市部に向いた配達方法だと見られている。
しかし、ネット上では《炎天下の中、徒歩で荷物を抱えて移動するのは相当キツいと思うけど。熱中症で倒れても労災にならないだろうし》《夏場の徒歩配達は想像している以上にヤバいと思う。こまめに水分補給しないとぶっ倒れるぞ》《配達員もそうだが、夏場に道に迷って遅れたりしたら食べ物の方もヤバそう》など心配する声が多く見られる。

「徒歩配達は、配達員をやってみようと思う側にとっては気軽に始められるメリットがあります。ただ、徒歩圏内で食品を運べる距離には限界があるため、飲食店が集まる繁華街には徒歩配達員が集結し、荷物の取り合いになる可能性も十分にあると思います。また、多くの方が指摘している通り、夏場の配達は熱中症になる可能性もかなり高いのではないでしょうか。今のところ今年の夏は例年よりも暑くなると見られているので、十分な対策を取っていないと大変なことになるかもしれません」(前出・ITジャーナリスト)
 
 Uber Japanには、歩行配達への熱中症対策などの指導もしてもらいところだ。

(小林洋三)

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