テイクアウト専門店オープン「モスバーガー」好調の影に味の“長持ち改良”

 モスフードサービスは8月27日にモスバーガー初のテイクアウト専門店「モスバーガー ヨークフーズ新宿富久店」をオープンさせる。

「新宿富久店は看板に”TO GO”を冠したテイクアウト専門で、客席のない省スペース・省コスト店となります。メニューも通常店舗から約6割を削減。また、新型コロナウイルスの感染対策として、これまでの番号札ではなく、番号呼び出しボードを採用するなど新たな試みを数多く採用しています」(飲食業界関係者)

 モスバーガーは2018年に起きた食中毒事故や商品の値上げなどが原因で客離れが進行し、昨年は通期として11年ぶりに赤字に転落するなど厳しい状況が続いていた。しかし、今年に入ってからは新型コロナが感染拡大する中、既存店客数は一時落ち込んだものの既存店売上高はすべての月で前年同期を上回るなど好調を維持している。

「モスは軽減税率での持ち帰り需要を見据えて美味しさが長持ちするようにバンズを改良、ネット注文を導入したり、Uber Eatsに対応するなどの対策が功を奏し、コロナ禍のテイクアウト需要の取り込みに成功して売上を伸ばしています。そして、さらなる次の一手が今回発表されたテイクアウト専門店ということなのでしょう。ただ、モスは待ち時間が長いと感じている人も多いので、事前に注文が出来るネット注文を積極的に利用するよう呼びかければ、利用者はさらに増えるのではないでしょうか」(経営コンサルタント)

 モスバーガーの逆襲が始まるか。

(小林洋三)

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