新型コロナウイルス感染拡大による巣ごもり需要で、トレーディングカードゲーム「ポケモンカードゲーム(ポケカ)」が入手困難になるほど爆発的に売れている。しかし、カードを必死に集めているのはゲームプレイを目当てにした人たちだけではないようだ。
「5月7日にポケカの新セット『イーブイヒーローズ』の予約販売が公式サイトでスタートしましたが、アクセスが集中して繋がりにくい状況になりました。これを受け、新セットは店頭での販売はおこなわず、オンラインでの抽選販売となることが発表されたのです」(ネットライター)
混乱が起きているのは日本だけではない。米「マクドナルド」では2月9日から発売したハッピーセットにポケカのセットを付けて販売したところ、カード目当てにひとりで何セットも購入する大人が相次ぎ、子供たちがハッピーセットを購入できない事態に発展。
またAFP通信によると、今月7日には米ウィスコンシン州にある大手小売店の「ターゲット」でポケカを巡って買い物客同士が小競り合いとなり、一方が拳銃を取り出す騒動となった。これを受け「ターゲット」は14日、ポケカの販売を一時停止している。
「人気がここまで過熱している背景には、”ポケカ投資家”の存在があります。ポケカ投資家はゲームをプレイするわけでもなく、カードを収集するマニアでもなく、カードを高い値段で転売するために買い占めをする人たちを指します。なぜポケカ投資家が急増したかというと、アメリカの人気ユーチューバーが超高額なポケカの未開封セットの開封動画を投稿したところネットオークションで初期版のあるポケカが約3800万円で落札されるなどで、市場価格が一気に跳ね上がったため。ここに商機を見出した投資家、というより転売ヤーが買い占め、トラブルとなっているのです」(経済ジャーナリスト)
さらにポケカの市場価格は釣り上がっていきそうだ。
(小林洋三)