4月3日、米フェイスブックのユーザー5億3300万人分の個人情報が誰でも閲覧可能なハッカー向けのフォーラムで公開されていることが明らかとなった。同社はたびたびユーザーの個人情報が漏洩・公開されており、安全性への不信感が高まっている。
「フォーラムはフェイスブックユーザーが登録した基本データの中にある氏名、電話番号、住所、誕生日、メールアドレスなどが公開されており、データは国別に選別され日本のユーザーは42万8625人分が閲覧可能となっています。同社のCEOであるマーク・ザッカーバーグや共同創業者であるクリス・ヒューズとダスティン・モスコビッツの個人情報までもが公開されているのです」(ITジャーナリスト)
米ビジネスメディアの「Insider」が今回の流出についてフェイスブックの広報担当に問い合わせたところ「2019年に(流出が)報告された古いデータであり、われわれはすでにこの問題を修正している」と説明しているが、ネット上では《そういえば、最近フィッシングメールが増えたのはこのせいなのか?》といった声もあがっている。
「広報が『修正している』と言っているのは、今後漏洩させないためのセキュリティーの話。そのため現在晒されているものが19年当時から変更せず現在も使用しているデータであれば、ユーザーはフィッシングメールなどに悪用される可能性は十分にあります。新型コロナウイルスの感染拡大によって、ただでさえ自宅での時間が増えたことを狙ったフィッシングメールが昨年から急増しているため、今回の件が影響でしているかどうかは判断が出来ませんが、フェイスブックの対応は怠慢と言わざるを得ないでしょうね」(前出・ITジャーナリスト)
ユーザーは、もはや運営側に情報の保護など期待してはいけないのかもしれない。
(小林洋三)