群馬・草津の湯が「コロナ不活化」に効果あり、観光政策の取り組みとは?

 新型コロナに対しても効果があるのなら、いよいよ治せないのは「恋の病」だけ?

 草津温泉の湯畑の湯が、新型コロナウイルスの感染力をなくす「不活化」に効果があるとの研究結果が、群馬県草津町によって発表されたのは1月27日のことだ。

 地元の情報誌記者が語る。

「草津町からの調査を依頼された群馬大発のベンチャー企業『グッドアイ』が、『水道水』、『硫酸酸性水』、『草津温泉の湯畑源泉の温泉水』という3種類の溶液を、新型コロナウイルスに混ぜ、サルの細胞に感染させて比較検証を行なったところ、水道水と比較して、硫酸酸性水で80%減、草津温泉水では95%減という結果が出たんです。これは同じ酸性でも、草津温泉水ならではの“成分”が、コロナの不活化に作用したと考えていいとして、いま町は大いに盛り上がっていまいます」

 具体的にどの成分がどう作用しているのかは、今後の研究でさらに解明されていきそうだが、草津町では「不活化」という結果を経て、さっそく観光政策として源泉を使った「手洗い湯」を3か所整備するという計画をスタートさせている。

 コロナ禍により旅館や飲食店などが大打撃を受ける中での、久々に明るい話題にSNS上では、《草津の温泉水は酸性がとても強く、鉄が溶けてしまうほどなのでウイルスにも有効ではないかと思っていましたが…。コロナがもう少し落ち着いたら、ぜひ足を運びたいものです》《草津の湯はその殺菌力の高さゆえ、皮膚疾患の方が移住されたりしているからね。コロナにも期待できそう》という声が続々。

 ただ、一方では、《効果があるとしても今の時期は、観光目的の来県は止めるべき。温泉水を取り寄せすればいい》《草津には持病で療養中の方も多いので、首都圏から多くの人が押し寄せるのは大変危機。どうか、首都圏の皆様、ご理解お願い致します》といった意見があるのも事実。前出の記者が言う。

「議会では以前から『殺菌力をアピールして客呼べないか』という話題が出ていましたが、とはいえ、皮膚病症状のある湯治者も多いため、町をあげて『安心してお越しください』と大々的にPRできないのが現状。ただ、今後の研究結果によっては、誘客面で明るい材料になる可能性は大ですからね。以前、長野県の某温泉で温泉に入浴剤を混ぜていた『温泉水偽造問題』が騒がれたことがありますが、草津の湯の場合、間違ってもそれはありませんからね。ま、第3波が落ち着いたら、ぜひ足を運んでいただければと思いますね」

 ちなみに、整備中の「手洗い湯」は、湯畑周辺の足湯と湯滝、湯畑西側の計3カ所に設けられる予定で、適温にした源泉を掛け流し、自由に流水で手を洗えるようにする予定なのだとか。

 昨年末から年始にかけての6日間で、群馬県内の主要温泉地を訪れた宿泊客数は約6万7000人。前年比で約58%もの落ち込みを見せたが、今回の「コロナ不活化」のニュースが人気復活の一助となるか、注目していきたい。

(灯倫太郎)

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